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寄付先選びについて振り返ってみた

先日、継続寄付をしているNPO法人D×Pの方から寄付についてのインタビューを受けました。どこか表に出るということではなく、内部で共有して情報発信などを見直す材料にされるということ。寄付について掘り下げて考える機会はあまりないので、貴重な経験となりました。

実は最初にお声かけをいただいたとき、代表の今井さんとは知り合いなので、あまり参考にならないかも?と思いました。しかし考えてみると、代表の今井さんと知り合ったのが約10年前で、そこから一緒にお仕事をしたり、日南に移住した時もお会いして、何ならその場から日南での仕事に繋がったりしたのに、継続寄付を始めたのはコロナの経済支援から、、、何とも申し訳ない気持ちです。だからこそお話できることもあるのかな、とお受けしました。
以下に、そこから考えた私の寄付先選びの基準を整理してみます。

①安心して預けられること

当たり前のことのようですが、寄附したお金を安心して預けられることが最初の条件です。私は現在、5つの事業に継続寄付をしていますが、全て個人的に代表の方とご縁があるところばかりです。(単発のクラウドファンディングなどは他にもしていますが)
知り合いだから必ず寄付する、というわけではありませんが、その方の人柄や事業に向けての姿勢も含めて安心の材料の一つになります。

②どうやっても受益者負担が難しい社会課題であること

次に事にしているのが「どうやっても受益者負担が難しい社会課題であること」です。最も分かりやすいのが貧困です。食料支援にしても、就労支援にしても、それを受け取る本人からお金を徴収するわけにはいきません。

逆に一部でも受益者負担が可能な分野は優先順位を下げてしまいます。分かりやすいのが文化施設のサポーターといった仕組みなどです。もちろん、そういった分野も受益者負担だけでは難しいから寄付を募っていると理解していますが、自分のお金の使い方の優先順位として設定しています。

③根本的な課題解決を見据えていること

貧困地域の支援でよく言われるのが、「魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」という言葉です。(調べてみたら元々は老子の言葉だそうです。知らなかった…)魚を与えれば食べて終わりだけど、釣り方を教わればその後も自分で釣って食べることができます。

これは例えなので、食料支援に寄付しない、ということではありませんが、その場で渡して終わりではなく、その人がその状況から脱するためのサポート体制を整えていたり、相談に乗ったり、継続的に支えたり、支援の輪が拡がったりということまで見据えている団体を選ぶようにしています。

③高い専門性を持って仕組みが構築されていること

寄付をする人の中には、払ったお金は全て対象者の手に渡って欲しい、と思っている方も多くいるようです。大変失礼な表現だと思いますが、事務局は「中抜き」しないで欲しい、と思うそうです。私はむしろ、高い専門性をもった人たちが働き続けられる環境にするためにも事務局で受け取る分は大事だと思っています。

寄付は集めるのも大変ですが、それを運用するのはもっと大変です。その集まった原資をもとに対象者に知らせ、時には選び、本当に必要な人に必要な形で届ける。ただお金を渡せばOK、というわけにはいきません。分かりやすい例でいうと、奨学金なども親がパチンコ等に使ってしまい、本人はバイト三昧で学校に通う暇がない、なんて話もあります。

良い仕組みと、それを支える専門的な人たち、それを少しでも支えられればと思っています。

余談。能登地震のこと

能登地震においては普段は寄付しない人も寄付をしたと思います。私は、今のところ高校生がやっていた街頭募金と一般社団法人Colaboさんに物品の寄付をしました。

街頭募金は基本的に小中高生など子どもたちの募金には寄付するようにしています。どんな内容であれ、子どもたちに寄付をする大人を身近に感じてもらえる手っ取り早い方法だと思うからです。

Colaboさんについては、支援が届きにくい人たち(女子中高生たち)に対して、通常の支援では手が届かないものを届けてくれるのが良いと思いました。
Amazonのウィッシュリストが公開されていてそこから買って送る形だったので、商品は防犯ブザーを選びました。避難所は性被害も多いと聞きますので、食べ物飲み物ももちろん大事ですが、こういったもので少しでも身を守ってもらえたらと思います。防犯ブザーが必要な環境であることが非常に腹立たしいのですが。

寄付が当たり前になってほしい

こうして寄付のことをまとめたのも、寄付がもっと当たり前になってほしいと思うからです。社会には課題は山積していて、私には全てをどうにかすることはできないけれど、託すことで少しは役に立っているかもしれない。
寄付を受け取って活動をしている団体の方々には感謝しかありません。

継続寄付先一覧

ご参考までに私が継続寄付をしている先の一覧も載せておきます。

*Table for kidsプロジェクト byNPO法人夢職人 
経済的な困難を抱えている子育て家庭に、提携しているまちの飲食店等の所定のメニューや商品で利用できるオリジナルのポイントを支給する新しい食の支援の仕組み
https://tfk.yumeshokunin.org/

*公益財団法人チャンス・フォー・チルドレン
貧困世帯の子どもたちへの支援活動として、寄付金を元に、子どもたちに学習塾や習い事などで利用できる「スタディクーポン」を提供し、貧困の連鎖を断ち切る
https://cfc.or.jp/

*NPO法人Homedoor
ホームレス状態を生み出さないニホンに、をキャッチコピーに、夜回り、シェルター提供、食堂運営、仕事の提供、引っ越し支援など路上からの脱出を包括的に支援する
https://www.homedoor.org/

*NPO法人D×P
10代の孤立を解決するため、定時制・通信制高校での特別授業や居場所づくり、オンライン相談窓口、プログラミングキャンプやPCの提供、さらにはコロナ禍を受けて食糧支援や現金給付まで行う
https://www.dreampossibility.com/

*「きっかけプロジェクト」 by株式会社あしたの寺子屋
あしたの寺子屋は日本国内で最も過疎化が深刻といわれる北海道にて「世界を拡げる一歩目を、どこからでも」をビジョンに掲げ、2020年に創業した会社。地域の生徒たちが自ら挑戦・越境することに対して、返済不要の奨学金で応援するのが、きっかけプロジェクト
https://actnow.jp/project/kikkake-project/detail

最後の「きっかけプロジェクト」はちょうど先週から寄付を始めました。これも仕組みが素晴らしいと思いました。
実際に寄付までいかなくても、活動の中身だけでも知り、気にかけてくれる人が一人でも増えればと思います。



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