完成度は別として、すぐに形にできるということ(そしてその見通しを持てるということ)は、とても役に立つ。

プログラミングの勉強をちゃんとしはじめたのは、6年くらい前からだったと記憶している。

それ以前もPythonを少し触ったことはあった。しかし挫折した。強制されずに、何をするためにやっているのかわからないことをやるのは難しい。ちょっとやってみたい、ちょっと興味がある。そのくらいのモチベーションでは、どうにもならないところがある。

現在の所属校に赴任して、本格的に勉強しはじめた。必要があったからだ。Excel VBAとGASを主に使う。たまにPythonって感じだ。

実務で数年使っていると、今の自分に何ができて、何ができないかがわかってくる。今までやったことはないけど、これはできる気がする、という感覚が、比較的高い精度でわかってくる。

今日は1日中授業が入っていた。ずっと授業である。しかし、その合間に、データの処理が必要な業務が出てきた。別に私がやる必要はない。明らかに私の業務ではない。だが、私には1時間もあれば(なんなら30分くらいで)できる。Excelでコードを書く。できるだけ誰でも使えるように気をつけ、basファイルとして書き出す。実際、30分程度で実装した。使用マニュアルも作る。

こんなふうに、すぐなにかを形にできるまでに6年かかった。ふつうここまでかからないだろう。私の能力と可処分時間の問題だ。

しかし、6年かけた甲斐はある。仕事は増える(というか増やしている。)。しかし、学校全体に役立つ仕事をするのは、担任を持っていない私にとっては重要なことだ。

なにより、とりあえず形にできた経験がまた増えた。この経験は、別の機会に、私個人の業務を効率化(!)するのに役立つ。私の業務ではない業務(というか、誰の業務かよくわからない境界線上の業務)をこなすことで、自分にできることが増える。自分にできること/できそうなこと/できないことがわかる。まわりまわって、自分に返ってくる。

スピリチュアルな話ではない。単に、技術や技能は、経験を積めば積むほど身につくという話にすぎない。

しかしこのような「ムーブ」を積極的にできるか。やらない人が多いんじゃないか。

だから私はやる。自分にも他人にも役立つなら、やらない理由はない。

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