授業のレベルは、1番優秀だとあなたが想定している生徒のもっと上に合わせたらいいんじゃない?

初任の先生とか、教職経験の少ない先生とかが授業を観察しに来てくださる。ありがたい。

で、よくあるのが、「授業のレベルをどのくらいの生徒に合わせてるんですか?」と質問されることだ。なんでかはわからん。でもよくされる。

勇み足な先生だと、「やっぱ真ん中らへんの生徒ですか? それよりちょい上くらいですか?」までセットだ。

私はこれまで、授業を考えるとき、〈どの生徒に授業のレベルを合わせるか〉なんてことを考えたことがなかったし、今もないので、困るのだ。ほんとに考えたことがないのだ。

そういうことを考える人がいるというのはわかる。しかしそもそも、授業は全員が、できないことができるようになるようにすべきではないのか。

私は初任の頃からずっと全員に参加させ、全員に勉強させることを目指してきた。実際にできたかどうかは別として、目指してきた。全員に参加させることを目指すのに、「このなかのどの層にレベルを合わすか」と考えていたら話にならない。目指してないじゃん。

そんなわけで考えたことがないことを聞かれて困る。しかし最近は、次のように答える。

「みんなにとって難しいレベルに合わせてますね。誰にとっても、トップの生徒にとっても難しいレベル。」

こう答える。反応はいろいろで楽しい。

概ね、「なるほど! それおもしろいですね!」のような反応をする先生は、その後楽しんで授業をしているように思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?