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偽書が書いた日本の超古代史/原田実

原田実氏による、偽書解説本。著者は、古田武彦氏の助手を務めた後に、「東日流外三郡誌」の真偽を巡って袂を分かった、というくらいなので偽書について批判的な立場から述べられています。

偽書の話が結構好きです。後世に残るということは、一定の支持を集めているということで、ある程度時代の民衆心理を反映していると思うのです。中には正史が封印した真実が含まれているかも知れません。支持者が言うように。ですが、その風説が残ったという事実により魅力を感じます。

ドゴン族の話でも書きましたが、そうした民間に流布した風説が(事実と違っていても)、いつしか伝承として残ったケースもあるでしょう。

本書は東日流外三郡誌をはじめとして、竹内文書や九鬼文書など、「偽書」とされるものの主だったものをあげ、その概要と、なぜ偽書とされているのかの背景を簡潔に解説しています。一冊ずつ章が別れているので、少しずつでも大変読みやすいです。

下記が章タイトルでもある掲載書物ですので、関心がある方は手に取られてはいかがでしょうか。

竹内文書/富士宮下文書/九鬼文書/物部文書/守矢家文書/上記/秀真伝/カタカムナ/南淵書/大成経/伊未自由来記/真清探當証/幣立宮縁起/契丹古伝/桓檀古記/東日流外三郡誌


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