見出し画像

君たちはどう生きるか(映画)

今年2023年7月14日公開のスタジオジブリ最新作。宣伝をしないで公開するという異例の手法ながら公開4日間で135万人動員と大ヒット。監督は宮崎駿監督で「風立ちぬ」以来10年ぶりに監督を務めた作品になる。

 まったく宣伝やあらすじを公式には公表していないのでここで書くのもよくないと思うので書かないようにしようと思うが、お勧めするかといわれるとちょっと悩む映画だと思った。少なくともクラスの友達とワイワイ見る映画ではない。(まぁタイトルからして察しはつきそうだが)
 本作は昭和12年に出版された吉野源三郎原作の「君たちはどう生きるか」を原作としているが別に原作を知らなくても知っていても楽しめる人は楽しめると思う。逆に楽しめない人は楽しめいない、非常に好みがわかれる作品だと思った。まぁ前作の「風立ちぬ」も個人的にはそのたぐいだと思うので、それについて文句を言う人、いいそうな人は映画レビューをみてから見に行くかどうか検討した方が良い。

 「風立ちぬ」が楽しめた人には(たぶん)お勧めできるように思う。個人的には「崖の上のポニョ」と「風立ちぬ」を足して2で割ったような作品だと思った。なのでトトロとかラピュタとかの期待で行くと失敗するだろう。  
 おそらく宮崎作品を詳細に分析している人からしたら傑作なんだろうと思う。監督の個人史とその思想的なものが統合されているんだろうと思った。
 そういう意味では本筋のストーリーよりも登場するアイテムや風景描写のほうがメインの作品だといえると思う。ストーリー自体はよく言えば王道、悪く言えば凡庸のように感じた。個人的は宮崎駿監督はアニメーションを芸術にまで昇華した初めての人だと思うので、アニメーションの中核はストーリーでなく当然「アニメ」である。そこからどう監督の思い(必ずしも言語化できるものでもない)を読み取っていくのか、そういう楽しみ方をしたい人にはお勧めできると思う。(それが疎ましかったり、説教臭く感じられる人には苦痛な2時間になると思う。上映時間も124分とちょっと長めなので要注意)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?