【KDDIエボルバ】更年期障害を全く考慮せずに「100%の勤怠率」が妥当であるという主張を撤回し、不当な雇い止めを撤回してください。

更年期障害はのりこえられる前提。「次回までに改善できるように」という理解のない回答。

5月、私たち総合サポートユニオンは、コールセンター業務を請け負う「KDDIエボルバ」に対して団体交渉を行いました。更年期障害による体調不良により勤怠率が下がったことで雇い止めされた元契約社員の女性の雇い止めの撤回を求めての交渉でした。

該当者の欠勤は月に1回というのがほとんどで多い時で月に3回。更年期障害による体調不良を何度もSVに相談を行いましたが、「次回までに改善するように」という回答をされていました。そもそも更年期障害というのは「次回までに改善」できるものでしょうか。病院に通い、様々な薬を試し何とか改善を試みていましたが他人が「改善してこい」と言えるほど簡単なものではありません。

補足説明ですがKDDIエボルバはだいたいどのフロアも勤怠率が90%を切ると解雇の対象となります。「週5勤務であれば月2回までは見逃されるから何とかなる」と思われるかもしれませんが、実際には週5日勤務の従業員だけでなく週3、週4勤務の従業員が多く存在します。特に元々の勤務日数が少ない従業員はたった1日の欠勤が勤怠率に大きく響きます。

頭痛を我慢し、途中下車をしたりして遅刻しながらも何とか通勤をしていましたが、努力もむなしく4月30日付けで雇い止めを言い渡されました。

そして団体交渉において、さらに許しがたいことを言われました。

「何でも相談してほしい」「がんばって続けて欲しい」と親身になってくれていたSVは「更年期障害について初耳」と相談自体を無かったことに。

勤怠率が悪くなるとエボルバでは頻繁に面談が行われます。数人のSVやマネージャーと面談を行い、その際「あんたじゃなくてもいいんだけどさ。新人をいれたらまた研修から始めなきゃいけないしがんばってよ」という心無い言葉を言われたりもしました。

ただ、一人の女性SVは特に親身に話を聞いてくれて「私からも動いてみる」と言ってくれていました。しかし、団体交渉にて担当者が言った言葉は「これまで面談を行ったSVに更年期の相談を受けていたか確認したら誰も『受けていない』と言っている」と言われ、さらに「欠勤の理由が何であれ、勤怠率が悪ければ解雇になる」と言われ、これまでの相談が無意味であったこと、SVには解雇を撤回するような権限がないことを知りました。

この回答に驚き、SVたちに再度確認を要求したところ、二度目の確認の際は「聞いたが詳しくは知らない」という回答に変わりました。

「更年期障害だけを特別扱いはできない、他の病気と『平等』に扱います」

団体交渉に出席した担当者はしきりに「労働契約を結ぶということは100%の勤怠率を約束したという前提」と主張していました。

100%の勤怠率を前提とした時に、どういった弊害があるかのか想像すらできないようでした。

KDDIエボルバでは「更年期障害だけを特別扱いはできない、他の病気と『平等』に扱う」また「法律上(解雇は)問題ない」という主張でした。

法律で定められているので生理休暇は他の病気と平等に扱わず休暇を取らせるそうですが、一方で生理休暇が存在していることを知らない社員が多くいます。その点については今後も大きく周知をする予定はないそうです。

KDDIエボルバでは多くの女性が働いています。「他の病気と平等」に扱った結果、今後40代になり更年期による体調不要を迎えた従業員はこれまでの会社への貢献は無視され、雇い止めの危機にさらされます。

女性への差別に繋がる状況や不平等な状況に対し「平等」という言葉を選択した担当者の真意がわかりません。

一方で、KDDIエボルバはSDGsに取り組んでいるようで、HPにも「女性活躍推進、(略)推進すると共に、健康経営に取り組んでいます」とあります。
この中にある「女性」とは誰をさしているのか。少なくとも不幸にも更年期による体調不良を患った40代、50代の女性はこの中にはいないように思われます。

会社のルールに従わない従業員は「解雇されて当然」ではありません。

「100%の勤怠率が前提」なためなのか、勤怠率が95%以上98%未満の場合は、更新面談で上がる時給は最大で10円だそうです。むしろ他の成績を加味し最悪の場合は時給が-30円まで下がるそうです。これは各フロアによって違うそうなので、あくまでもひとつのフロアでの例ではありますが、そもそも「100%の勤怠率」を守るために多少無理をして出社する人がいるというのはおかしくないでしょうか。

コロナ前だと風邪でも出社する人が当たり前にいた訳ですからフロア内でインフルエンザが流行るのも当然の結果です。

そもそものルールがおかしいという状況に、誰も声を上げなければ今後も変わっていきません。

今回の交渉に置いてKDDIエボルバは予め送っておいた質問状の回答期限を守らず、必要な資料の提出を出さなかったことに対して、特に悪びれた様子もありませんでした。一人の従業員の主張はこんなに軽く扱われるのかと茫然としました。

今回の不当解雇はこの会社で起きたたった一つの事例ではありません。これまで誰も声を上げなかっただけで、何人もの人が勤怠率を理由に解雇されてきました。

社内でこの勤怠率について意見した人も多いのではないでしょうか。しかし、結局社内で言ったところで「ルールだから」という理由でそれが意見として反映される事はありません。意見を無視しても、会社としては何の問題もないのです。

一方で、労働組合を通して改善要求をした場合、会社は無視する事はできません。団体交渉を要求されれば場を設ける必要があり、交渉を無視する事は法律違反にあたります。

昨年、コールセンターの”3密”が問題になった際に、私たち総合サポートユニオンがエボルバに対し環境改善を申し入れたところ、出勤人数の削減やパーテーションの導入、ヘッドセットの個人所有化など、大きく改善を実現しました。詳細は以下の記事をご覧ください。

勤怠率に関する問題についても、もっと多くのオペレーターが声を上げられればと思っています。一人の意見よりも、より多くの人たちの意見の方がずっと有効だからです。KDDIエボルバ内で一緒に闘ってくれる人が他にもいれば、と願っております。

私たちは、今回の不当解雇撤回、勤怠率に関する問題の改善を目指して、これからも頑張っていきます。

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・この問題について、NHKニュース、毎日新聞で取り上げられました。


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