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【スリランカ技能実習生のスト解除】ねぎしへの復職をZ世代がサポート

総合サポートユニオンでは、スリランカ技能実習生のSさんがマタハラの被害にあったことを全面否定するねぎしと監理団体に対し、抗議と改善を求める無期限ストライキを11月17日から決行していました。

ねぎしはSさんに対し、権利行使への抑圧目的で行われるスラップ訴訟を予告してきており、Sさんに行った重大な人権侵害を認めないばかりか、攻撃する姿勢を見せています(「マタニティ・ハラスメントを告発した技能実習生に対してねぎしフードサービスがスラップ訴訟を予告」)。

そんな中、11月30日にねぎしから、労働委員会に「あっせん」を申請したと連絡が来ました。
(以下、ねぎしからのFAX一部引用)

あっせん

あっせんとは、団体交渉などの事業主と労働者の間で争われる問題の解決を図るために労働委員会が仲裁することを指します。

ねぎしは、復職する上での住居確保と団体交渉のルール決めについて合意が取れるようあっせんをしていますが、本件の最大の争点であるマタハラの責任を取るのか否かについては触れられていません。

本当にねぎしが早期解決を望んでいるのであれば、団体交渉への参加を拒み続けている監理団体をあっせんを通じて団体交渉に出席させ、具体的な事実関係を明らかにしたうえで、その責任を取るというのが筋ではないでしょうか。

また、これまでねぎしはスラップ訴訟を予告するなどといった姿勢を貫いていましたが、今回のあっせんで無期限ストライキを終了してほしいと要請してきています。これはSさんとZ世代の仲間が結束し抗議活動をしたことで、社会的な問題であると広く認識された結果だと考えられるでしょう。


ストライキ解除!復職当日もZ世代が共に声を上げる

昨日12月9日をもって無期限ストライキを解除し、Sさんは職場に復帰しました。Sさんが出勤するに際して、私たちは一緒に工場前で声を上げ、工場の管理職には嫌がらせなどをしないように申し入れをしました。


しかし、Sさんへのマタハラを認めず責任も取らないというねぎしの姿勢が変わったわけではありません。むしろこれからが「本当の闘い」だと考えています。


ねぎしの威圧的な態度に負けず権利行使をするSさんが復職するということは、責任を認めるまで闘い続けるという強いメッセージなのです。

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復職当日にSさんと共に朝早く集まり、一緒に工場前で抗議をするZ世代の姿は寒さを忘れるほどパワフルでした。引き続きねぎしと監理団体がこれまでの対応の責任を取るまで団結し闘い続けるという意思を私たちはより強固なものにしました。


参加したZ世代の声


 Sさんの問題へは、多くのZ世代の若者たちが共に戦っています。昨日の工場前での宣伝行動にも参加をした学生ボランティアの声を紹介します。


『 私はさまざまな社会問題に対して自分ができることをしたいと思いながらも、結局は政治家や専門家頼りになってしまう既存のアプローチにモヤモヤしていました。


しかし、自分と同世代の若者が当事者と声をあげて闘う姿を目の当たりにし、自分自身も抗議行動やストライキで闘うことを通じて、社会を変えるには私たちが声あげることが不可欠であると強く感じるようになりました。


外国人差別や技能実習制度に対しても、当事者とともに闘わずその場限りで支援をするだけでは、日本の労働問題や技能実習制度自体の根本的な問題から目をそらし続け、差別や人権侵害を生み出すシステムを維持することに加担しかねないと思います。


本気で社会を変えることは差別や人権侵害の被害者を”支援する/助ける”のではなく、一緒に声をあげ闘うことでしか達成できないと思います。


今回の牛タンねぎしで働くスリランカ人技能実習生の件でも、マタハラや技能実習制度下での人権侵害に対して闘い続けていきたいと思います!そしてさらに多くのZ世代の人と一緒にこの社会を変えていきたいです!』(大学4年生ボランティア)


 私たちはボランティアやインターンとして一緒に活動するメンバーを募集しています。文末のリンクから、是非ご連絡ください。

●ご支援のお願い


 総合サポートユニオンでは、Sさんの生活を支え、ねぎしと監理団体との闘いを今後も続けていくための寄付を集めています。


 先日、なんとかSさんの住まいは確保することができましたが、この間働けていない期間は収入もなく戦い続け、入居初期費用20万円分も自己負担となっており、生活に困窮しているというのが現状です。


 外国人技能実習生、そして女性に対する暴力はSさんに限らず日本各地で横行しています。Sさんの闘いは労働者を使い捨てにし、外国人差別や性差別が蔓延する日本社会を変えるための闘いでもあります。
 Sさんの戦いを今後も継続していくために、ぜひ皆さまのご支援・ご協力をお願いいたします。

●寄付の方法


・ゆうちょ銀行での振り込み
(a)郵便局で振込用紙を使って納入する場合
  郵便振替口座:00150-8-765273 口座名義:総合サポートユニオン
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 みずほ銀行 店名:北沢支店 預金種目:普通預金
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※通信欄または振込者氏名欄に「スリランカ実習生について」の寄付である旨を記載いただけますようお願いいたします。

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