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独白

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ポエムとか歌詞っぽいのとか。
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作詞とか振り返り②

数日前に引き続きまして、作詞のお話です。 うっかり誕生日越してしまいましたが、それはそれということで…。 この辺りから今年書いていたもののお話です。 前半分はこちらです↓ 【風が吹いたら】 まず初めに、『颯と楓』という企画のお声がけをもらった際、めちゃくちゃ驚いておりました。 理由は幾つかあるのですが、一番はアルバム丸々一つ全部作詞していいですよ!というのが初めてだったことです。そんなことあるんだ…。本当にありがとうございます。 そしてこちらの曲ですが、まずは颯くん視

作詞とか振り返り①

そろそろ誕生日なので、今まで出したものを振り返りたいなーと思って書き始めました。 作詞をやめる気は、有難いことに今のところありません。 なんとなく、私とししとうにとって大事な数字の歳が終わるので、思い出に。 【Gemmarca】 私の処女作です。 直後くらいはあーすれば良かった、こーすれば良かった、という反省点が滅茶苦茶に出てきた歌詞だったのですが、今ではそれも含めてとっても好きな世界になってます。愛だ。 作曲の方がm@sumiさんと聞いて「ファッ!?」ってなるわ緊張する

夏至なので

詩でも、と思いました。 *軋み 夏の日の、寝れなくて落ち合った陽が好きだった 夜と朝の境を見やるような、薄暗く静かに、木々をさわる風すら聞こえない 自分独りだけ取り残された錯覚 僅か呼吸をすれば、壊れてしまいそうな世界 蒼が白を帯び始めるまでの、安らかな数分間のこと *暮れ 定刻通りの鐘が、ななつ 長い暮れも短い朝も関係なく ただただ報せる じらじらとした無線の電波で 規則的に 同じ様に 定刻通り *砂利 夏に焼かれて 落ちる幻想を抱く 空が高く澄んだ空気は

踏み台

ゆるく ささる 凪を受け 歩き続けてゆく ぬくもりを ちいさく だいじにかかえて 守るように けれど 暗雲が 追い立てる つぶての雨音 降りかかり ぐちゃぐちゃなシャツ 不愉快なくらい 肌にしみる 流れて 消えるのは 灰になったマッチ棒 指から抜ける すべてのまほう きせき 指から抜ける すべてのわたし じしん あつく やける 風を受け 歩き続かないや 真っ黒の なにかを だいじにかかえて 守れなくて けれど 暗雲は まだ消えない 数多のかみなり 降り注ぎ ガラゴロと

シトラスと儘事

昨日のコトバに目を閉じた 明日のぼくが目を覚ます 伸ばした腕は夢の中 かすり 喜劇を閉幕 ぺこりとお辞儀 O beth sitrws celwyddog 釣り針のない遊びはおしまい 逃がした魚は戻らないから O beth sitrws celwyddog Yn fuan, byddwch chi'n anghofio 去年のあの日見飽きたメール 数年後には鎮静剤も効くわけないか なんてさ あはは いつもの現実 ぽつりと雨音 ねぇ 紙コップのいと 切ったのはどちらだろう

Lump of Sugar

昨日の夜の角砂糖 暗いカップの奥底へ ぽつりぽつりと溶け落ちる ぎしりとゆれる木の痛み 窓の影には映らない ぼんやりぼやりと陽がくれば 「なんでもない日」になるでしょう 虹色噴水 きらめく魔法(きせき) そんなのありはしないけど 濁る爪先 ゆらめく水面 両手を合わせる事すらできやしない 昨日の昼の角砂糖 白いポットに独りきり さらさらからりと粒が舞う 銀のスプーンで削られて まぁるくまるくなくなった 七色カーテン きらめく朝陽(ひかり) そんなのありはしないけど く

五月雨

日曜夜は片付かない 部屋が全然片付かない 思考が全然片付かない 宿題全然片付かない 何もかもをも投げ打って 宇宙と交信していたい ぐちゃぐちゃ雨も どろどろ曇りも あの子がきっと居てくれたら それだけでまだ 月曜明け方28時 夏の空はどんどん白むし 僕の気持ちは暗やむし 悪循環で眠気もトんだ 何もかもをも投げ出して 宇宙ゴミ(スペースデブリ)と化していたい ぐらぐら快晴れも ちらちら蜃気楼も あの子と夢で会えるだけ それだけでいいのに 夢と現に阻まれる 悪夢の事故

人生最愛のゲームについて

ゲーム。私はあまりゲームをやりません。 と言っても、一般的にどれくらいからがゲームをたくさんやる人なのかとか分からないので、基準としては、私の相方であるししとうさんより全然全く手をつけない、つけてもすぐに詰んでしまう。 そういう意味で、あまり、ゲームを、やりません。 でも、そんな私にも、ツイッターで単語を見かければ、思わず語ってしまうくらいに好きで好きで愛してやまないゲームがあります。 それがピクミンです。 ピクミンってなに?っていう人、私と同年代だと圧倒的に少ないん

[あい;ái]のうた

高い塔のずっと上 絵の具のチューブでなぞられた ディープ・ブルーの壁の色 つつくくちばし 空いた穴の向こう側 誰かがこちらを覗き見た 傘ですくった星たちは くすくす笑って雨のち曇り 襲いかかる電気の波に ゆらゆら揺られ船を出す そうだなぁ このままふたり沈んだらいいね そうだなぁ 海底にも虹は出るかな 名前がないねだれかさん 保存ファイルは未設定 .exeの拡張子 はじくゆびさき コントローラー落っこちた 埋まった壁から出られない 怒涛の文字列大洪水 くるくる壊れたことば

BUGG

ハイボールの指輪どろどろ 黒ずんだ短針は重すぎた ハマるなくしたぐちゃぐちゃ 酔い止めの万華鏡 くぐもってバチバチの向こう 時計で詰まった薬豁サ繧薙□ クソッタレのああ見つめる 泥濘に消えた諢帑ココ 奥腐りビビッドカラー 毎日毎秒譌ゥ縺乗ョコ縺励※嘘つき 色彩の便器の捩子の 吐いたひとつ血溜まりじゃなきゃ 馬糞の脳内縺阪▲縺溘? 金具はカッター貴方に膿 真っ二つの快楽外れた 三昧飽きもしないウ繧ク繝?繧キ 彼方侵されるかわいい鏡 下品な晴れサナギ落ちた 暴力ずっぷし眼球縺上l

しろとふあ

熟れたオレンジのような あかくあかく滲む空のむこう かみさまがご機嫌で ちょいと吹いた口笛に流されて 気まぐれであの子がくるんだって。 まっしろ、ふあふあのもふもふと一緒に きらきらと、靴を雲に響かせながら その、長い髪を夕空に瞬かせながら 紺色の雲の向こうを 藍色の木々の影を 目を細めて、夜に微笑みかけながら 陽が溶ける間に 駆け抜けてゆく。 -------- ししとうさんが描いた絵に勝手に詩をつけました

ししとうとわたし

本日、2月26日はししとうという人の誕生日です。 知らない方のために説明すると、このnoteに使ってる絵を描いてる元の人と言うのがもっとも早い説明になるかと思います。 つまり絵描きさんです。かわいい絵を描きますよね(威圧) そしてこのnote記事は、そんなししとうさんへの愛情を全開に語るという、私の後の黒歴史予定の記事となっております。 (たぶん、恥ずかしくなるやつ) *ししとうと山椒魚何はともあれ、まずはししとうと私の事を話しておこうと思います。 これで案外知らない人

台風一過

ぼんやりと微睡みながら、厚い布の向こうから差す陽光を、閉じた瞼の奥に受けている。 外の音は、雪の日かと思うほどピタリと静まり、昨夜の雨風の記憶を掻き消すかのようだ。 ただ、緩やかな頭の奥の眠気は気圧のそれであるし、テレビから聞こえるきぃんと高い中継音。からの、淡々と各地の状況を、独特の間でやり取りしているニュース番組。 非現実的な現実は幕を引いたが、舞台装置と後片付けだけが残る日曜の今朝。 次の瞬き後に、いつもの日と同じ常を求めながら、ゆっくり、と、意識を枕に預けて落ちた。

mӦgen.

ドレープの隙間 月明かりもない よいやみの街 幕の降りたカウンター 逆さのグラスに映る指先 ああ 今夜もまた ふたりきりの 気まずい夜が始まる ハムとスクランブルエッグ 焼けた小麦に染みるバター 香ばしいコーヒーの香りが しんとした部屋を包み込む 軋む階段の上に見た 扉の下のラブ・レター 愛の無い言の葉が 罫線の間を埋める ああ 今夜もまた ふたりきりの 気まずい交信が進む 俺は 俺たちは 何故 日々を繰り返す 意味もない 他愛もない 愛しくも