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野球の始まり【コンパクト レトロ】

 これは名ピッチャーとして知られる石崎慎之助が初めて投げたボールだ。幼少期の彼はいじめられっ子で、同年代の子供たちからは仲間外れにされていた。彼はいつも他の子達が野球をして遊んでいる姿を見て自分も遊びたいと思っていたが、彼の家は貧しく、野球のためのボールやグローブさえも買う事はできなかった。だから彼は木屑にテープを巻いて自分のボールを作った。それがこのボールだ。今年のニ月三十一日、ちょうど七十九歳の誕生日の日に彼は亡くなり、多くの人が悲しんだ。ただ彼の大ファンである筆者からすれば、あの王貞治から何本も三振を取った彼を知らない人が増えているどころか、覚えていない当時の野球ファンがいる事に驚きを隠せない。

キュレーター 井上 大志(中学3年)

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