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二人展「水水」を振り返る

こんにちは、大知です。写真を撮っています。
先日、画家の吐息一縷さん(@toi_ar_)と一緒に二人展「水水」を開催しました。予想していたよりも多くの方に来ていただき、展示としても成功したのではないかと思っています。

この記事では、今回の展示について振り返りをしていきます。長い時間をかけて準備した展示。書きたいことはたくさんあるので、どうしても長くなってしまいました。振り返ろう振り返ろうと思っていたらもう年の瀬。年末年始のお時間のあるときに、読みたい場所だけ読んでいただければいいのかなと思います。

展示開催のきっかけ

開催したきっかけは単純で、「展示がやりたかった」それだけです。
今回の展示の1年ほど前に、あるグループ展に出展しました。それが僕にとって人生初の写真展への出展だったのですが、それがもうめちゃくちゃに楽しかったのです。その気持ちが忘れられず、でも前回は大規模なグループ展だったから次は少人数でやりたいなぁと思っていました。

そんなふうに考えていた頃に吐息ちゃんと出会い、一緒に展示をしないかと声をかけました。この子と一緒なら絶対にいい展示を作ることができると確信していた僕は学生時代ぶりにつくったパワポの資料をひっさげて、吐息ちゃんに「こんな展示がしたいんだ」と熱をこめてプレゼンをしました。無事に快諾いただき、展示の開催が決まりました。

プレゼンした

会場は中崎町駅近くにあるsiroiro gallery。梅田からも歩いて来られる立地、価格、そして会場の雰囲気の全てが良くて即決でした。

「水水」のテーマ

今回の展示では、
・身の回りにある美しいものを展示したい
・写真や絵をやっていない人にも「なんかいいな」と思ってもらえるものを
・表題やモチーフはシンプル、かつ具体的なもの
などが展示のテーマの軸になっていました。

これらに合う言葉を探した結果、見つかったのが「水」という言葉でした。二人での展示ということでこれをふたつ重ねて、「水水」としました。

ロゴの「水」はふたりそれぞれの手書きです

今回の展示のテーマは「生活」でした。晴れても雨の日でも、嬉しくても悲しくても平等に生活は続く。そんななかでも、見えづらいけれど美しいものは確かに近くにあるんだよ、ということを我々の視点を通して示せたらいいなと思っていました。

そのため、展示する作品のモチーフは「自分たちの生活の近くにあるもの」「誰もが見たことあるもの」であることを前提に、水から連想できるものにしました。
(展示作品は記事の最後にまとめて載せます!)

空間づくり

今回の展示でいちばん大切にしていたこと、そして来ていただいた方が空間づくりでした。「水水」を構成していた要素をいくつかご紹介できればと思います。

1.BGM

会場の雰囲気づくりに大きな役割を果たしていたのが会場のBGMでした。haruka nakamuraさんの楽曲でプレイリストを作成し、会期中に流していました。

2.感想BOX

写真展など、展示の会場によく置かれている感想ノート。今回の展示ではちいさな手紙を箱に入れていただくスタイルにしました。好評でした。

3.吐息カーテン

吐息ちゃんの手のひらサイズの絵画をたくさん天井から吊るしたもの。絵画がどれもかわいいのはもちろん、それらが風で揺れてつくる影も会場の雰囲気づくりに一役買っていました。

まとめ

「水水」は3日間開催したのですが、会期中は常にお客さんがいてくださる状況が続きました。3日間で来てくださった方は、115人です。ほんとうに嬉しかったです。今後好きな数字を尋ねられたときは「115」と答えるのだと思います。

展示が成功した要因として、念入りな準備があったことは間違いありません。半年の準備の期間、何度も何度も打ち合わせを繰り返しました。言葉を交わすことはほんとうに大切なことです。
そしてこれは偶然なのですが、二人の得意なこと・不得意なことが綺麗に分かれていたこともとっても大きかったです。DMをはじめデザイン関係は吐息ちゃんが、事務連絡やギャラリーの方とのやりとりは僕が、という素晴らしい役割分担でスムーズに準備を進められました。我ながら最高のコンビでした。

素晴らしいデザインが、展示のクオリティを
グッとあげてくれました

今回の展示では、たくさんの人に支えられていること、応援されていることを再確認することのできる場面がいくつもありました。多くの方が展示の告知を手伝ってくれたこと、ふだん写真を撮っていない友達が足を運んでくれたこと、搬入や搬出に協力してくれたこと、すべて忘れません。いただいたもの全てがエネルギーとなりました。

もう何年も写真を撮っていますが、この3日間はこれまでの日々のなかの最高到達点だったと思います。やりたかったことは一通りやり尽くしたので今後こういった展示をする予定はありませんが、これからもずっと人との縁を大切にしながら写真を撮り続けていこうと思います。

二人展「水水」に関わってくださったすべての方へ、感謝をこめて。


最後に、展示していた作品の写真を載せていきます。生活の始まりである「朝日」から、朝日に照らされて光る「結露」、結露の水滴から「水/波」というように、水そのものや水から連想できることばを意味が繋がるように順に配置しました。

朝日、結露
結露、水
波、花、花、木漏れ日
いちばん大きな作品たち。
絵画は80cm四方くらい、写真はB2サイズ。
それぞれの大きな作品の近くには
ことばを添えました
花、雪、雪
吐息カーテンと光
空。身の回りにある美しいもの。そのなかでいちばん簡単に
見つけられるのが空だと思いました。そこで空の写真を
いちばん最後に配置しています。


「水水」があなたの日々を少しだけ良くするきっかけになればこれ以上に嬉しいことはありません。

大知 instagram : @sgraph_p


※おまけ
展示で販売していた写真集「Still Life」がちょびっとだけ余っているので、ご興味あればぜひ。

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