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私たちはなぜ本を読まないといけないのか
「本を読みなさい」
子どもの頃も、大人になってからもいろんな人から言われる言葉だと思います。確かに、本は読まない方よりも読んだ方が良いにことは分かる。
頭の良い人や、仕事のできる人は本をたくさん読んでいる、気がする。
でも、「なんで本を読まないといけないの?」と尋ねられるとはっきりと答えられない。本を読めば頭が良くなったり仕事ができるようになったりするのだろうか。
そんなことを考えているときに、私たちが本を読む意義について考えるためのヒントになりそうな一冊と出会いました。
『本を読む人だけが手にするもの』(著 : 藤原和博)です。
著者の藤原和博さんはリクルートのフェローや東京都の義務教育で初の民間校長を勤めた方だそう。こういった経験の中で得られた知識を含め、「本を読むと何が良いのか」「読書は私の人生にこう役立った」「本嫌いの人でも読書習慣を身につけるには」など、読書に対してさまざまな角度から掘り下げています。200ページほどのボリューム。内容がわかりやすく、かなりサクッと読めました。
なぜ本を読まないといけないのか?
この問いに対して著者は、冒頭で次のように述べています。
20世紀型の成長社会が象徴する「みんな一緒」と言う時代から、21世紀型の成熟社会が象徴する「それぞれ一人」と言う時代に変わったのである。
「それぞれ一人」の幸福をつかむための軸となる教養は、自分で獲得しなければならない。そのためには、読書が欠かせないというところに行き着くのだ。
20世紀では、「いい大学に入って」「いい会社に入って」…と、幸福論はある程度テンプレート化しており、みんな一緒にそこを目指していた(らしい)。
ところが21世紀になって、その共通意識がだんだん薄れていく。それぞれが自分の幸せを考える必要が出てきた。
(確かに「みんな一緒」から「それぞれ個別に」という流れは日々の生活でも感じられるし、あらゆる場面で多様性が叫ばれる令和の時代ではその流れはより強く感じられるようになった。)
そんな世の中で自分の幸福論を築くには、本を読んで教養を身につける必要がある、というのが筆者の考える「本を読む理由」。
読書をすると何が得られるのか?
著者は読書に対して、様々な角度から読書の良さについて述べていく。
そのなかで強く印象に残ったのが「脳のかけら」という言葉。一冊の本には作家の知識や思考回路、人生経験が詰まっている。それが脳のかけらだ。
読書をすることで作家の脳のかけらを自分の脳につなげることができ、自分の脳を拡張させることができる。また脳のかけらをつなげるためのフックのようなものも、読書によって得られる。
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読書のための手引きとなる一冊
この本は、本を読むことの魅力をさまざまな角度から、分かりやすく教えてくれる。この本を読んでいるうちに、他の本もいろいろと読んでみたくなる。
読書をしようにも、何から読めばいいのか…という人は、巻末で著者が「これだけは読んでほしい」と紹介している50冊を読むがオススメ。
まさに読書のための手引きとなる一冊だと思う。
私自身も本は読んだ方がいい、読むべきだと思っている。「脳のかけら」という言葉があったように、作家の持っているものや考えている世界が気軽に楽しめるんだから。しかも一冊1,500円とかで。
自己投資としてもエンタメとしても最高だと思っている。
本を読みましょう!
おもしろい本があったら教えてください。
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