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「高年齢雇用継続給付金申請」って・・・

私が現在勤めている会社では、給与計算や社会保険関連の業務は他社へアウトソーシングされています。今回60歳の定年を迎えるにあたり、そのアウトソーシングしている会社から「60歳到達キット」なる書類が送られてきました。

今回送られてきた書類は「高年齢雇用継続給付金のための確認書・申請等同意書」というもの。書類に署名し、希望する振込先金融機関の通帳のコピーを提出せよってことらしい。

高年齢雇用継続基本給付金とは、定年退職後に継続雇用または転職して働き続ける場合、60歳以降の賃金月額が、60歳到達時点の賃金月額の75%未満になってしまった場合、賃金月額の最大15%を「高年齢雇用継続基本給付金」として受け取れるというもの。こんな制度あるんだ~とちょっと喜んでしまいました。で、ほとんど何も考えず言われるままに署名し通帳のコピーを添付し、送り返しました。

その後しばらくして書類再送の依頼が届いて、これってどうなのって思ったことと、そもそもどうなのって思ったこと2点について、取り上げてみたいと思います。

1.希望した振込先金融機関は取り扱いがない?

届いた書類は社労士法人の当社担当とのこと。「給付金を振り込むための金融機関の通帳のコピーを添付せよ」ってことだったけど、私が指定した銀行は取扱金融機関ではないとのこと。「別の金融機関を指定せよ」って。対象金融機関の一覧ぐらいあると思うんだけど、そんなものは同封されていない。「じゃどの金融機関ならOKなの?」。「60歳到達キット」なんて言っているんだから、過去からずっと同じようにやってきた手順なんだと思うけど、これまでこのような事はなかったのかなぁ~。せめて、そのキットの中に取扱金融機関の一覧表ぐらいつけてくれても罰は当たらないだろうに。とは思ったけど、気を取り直してググってみました。キーワードは「高年齢雇用継続給付金」 と「金融機関」。
んー、出てこないね。「払渡希望金融機関を指定する」というような記述は結構記載されているんだけど、取り扱っている金融機関についての言及はないんだ。説明だと「どの金融機関でもOK」って感じなんだよね。
どうしても見つからなかったので、アウトソーシング会社の方に問い合わせのメールを送ってみたよ。すると、提携している社労士法人の担当者さんから回答させるとのこと。で、社労士法人の担当者さんからメールがきて、取扱金融機関一覧のサイトを教えてくれた(以下)。

これでやっと、取り扱っている金融機関が分かった・・・。けど、ここでまた、2つの「なんで?」が・・・。
(1) いろいろな関連ページがあるのに、なんでリンクしないんだろう?
(この厚生労働省の親ページ以外からのリンクは無さそうだね。)
ちなみに以下でググったところ、一番上に出てきました。
「雇用保険」 「金融機関」
「高年齢雇用継続給付金」が雇用保険の制度に属してたなんて。
あなた知ってた? 私は全く存じ上げていませんでしたよ!

(2) なんか古いよね、厚生労働省さん・・・
この金融機関の一覧、今時のネット銀行系は全部対象外。どうして?なんかずっと変えてないって雰囲気、あるよね。「銀行名はメンテしてるよ」って言われそうだけど・・・。そのうち廃止される制度だとしてもね~。なんかね~、やだね~。

2.そもそも個人事業主は受給できるの?

私、定年後は個人事業主になるつもりなんです。労働者として雇用されるわけじゃないから、個人事業主はそもそも雇用保険に加入できないよね。この「高年齢雇用継続給付金」が雇用保険の制度に属してるってことは、「個人事業主にはそもそも受給資格はないんじゃないの?」ってこの時点で初めて気づいたんです!!!
さっそく恥も外聞もなく、社労士法人の担当者さんへメールしてみました。で、やっぱり「受給資格なし」とのこと。それなら「60歳到達キット」に「個人事業主・フリーランス・自営業になられる方は、本制度は対象外のため、登録は不要ですよ」なる文言を一言入れてくれたらいいのにって思ってしまいました。そもそも社会保険関連に詳しい方々には常識なのだと思いますが、私のように思いつきで個人事業主を選択するような者にとっては、まったく存じ上げない世界の話です。

ということで今回色々と勉強になりましたね。雇用保険については、そもそもそれに関わることがなかったので、まったく知りませんでした。

それと同時に、以下についての教訓も得ました。
1.説明は、まず最初に適用範囲を示せ。専門家以外は誤解する。
2.限定条件は漏らすな。詳細情報サイトがあればリンクすべし。
3.古いと感じさせたらオワコン。

ググってみると同じような話はたくさん載っているのに、自分が探している情報には、まったくヒットできないことってよくありますよね。それぞれの情報が、どこかしら他者の情報を参考に記述しているからなんでしょうかね。漏らした情報はみんな漏らすんですもんね。それとも、みんな専門家なので当然のこととして、記載する必要があるなんて思いもしないんでしょうかね。役に立つブログを書くための重要な点に気付かさせて頂きました。

ではまた。

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