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交渉は得意ですか?

今年の初めから色々なものの価格が上昇している事は、皆さんご存じの通りですが、弊社でも取引先からの値上げ要請が相次いでいます。

B2Bの弊社としては、当然お客様へも値上げ要請をする必要があるので、立場上そのような交渉事をやらなければならないのですが、自分の性格上そのようなことは全くの不得意なので、本当に憂鬱です。

とりあえず、過去のデータからどのような影響を被るか、お客様への値上げ要請はどのぐらいにすべきか等シミュレーションをし、最近の情勢含めお客様に値上げを要請するためのレポートを作成し、各社へメールとお伺いをしてきました。

お客様によっては「影響を被る部門長を集めるので別途説明してほしい」とか「理解はするけど他の取引先動向を踏まえると、お前のところは高く吹っ掛けているから再考せんかい」等とおっしゃられます。

お客様にお会いして説明するのはやぶさかではないのですが、お客様によっては、「絶対に値上げは認めないよ」と、はなから決めてかかっているような人がいらっしゃるのです。あわよくば「お前んところとの取引は打ち切って、安価な業者に乗り換えよう」という思いがヒシヒシと伝わってくるのです。それでも口に出すときは「WinWinでやろう」と心にもないことをおっしゃて。そのような人のWinWinは80対20ぐらいをWinWinと思っているのでしょうね。WinWInと聞くと、「WinWinは51対49」と京セラの稲盛さんの本に書いてあったことを、いつも思い出します。

過去に覚書改定をお客様にお願いしたとき、2年以上も交渉を続けたことがあり本当に憂鬱でしたが、今回は「どんな物でも価格高騰」という雰囲気が世間一般に認知されているので、それほど大きな反対もなく何社かはすぐにOKを頂くことができました。

最後の一社については、取引先と共に価格改定率を何とか下げられないかを再検討をしているところです。昨年の取引実績から差益等をシミュレーションしているのですが、その結論を検討していると「上昇率を下げんかい」に対する回答としては「撤退させて頂きます」と開き直ってしまうしかないなーという気がしているところです。

「開き直る」と書いたところで「お前はけつをまくるとこがあるからなー」と、かつての上司から言われたことを思い出しました。そうです、私はすぐ開き直るところがあるのです。悪い癖なのでしょうか? 59歳の現在「開き直るのは精神安定上とても良いこと」という気がしています。そうでしょ?開き直った時点で、憂鬱な心配事がすべて解決するのですから。

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