見出し画像

10年ぶりにできた彼氏と30分で別れた話【婚活パーティ170回参戦体験談】

ここで一つ、婚活パーティ初心者の方々へ豆知識を。
婚活パーティの中止の連絡は、2時間前にメールでくる。(たまに電話)

今回は、婚活を始めてから、はじめて彼氏が出来たときの話を供養したいと思う。(10年ぶりn度目の彼氏)

時系列的には、ちょうど1年前(婚活パーティ20回目ぐらいの頃)の話となる。

----
参戦を予定していた、某所の婚活パーティへ向かっている道中に、知らない番号から電話がかかってきた。出てみると、今から参加しようとしていた婚活パーティの中止のお知らせ。

化粧や服などもきちんとして、既に向かっているのに…!!時間がもったいない!』と、その時間からでも参加できる婚活パーティを探し、急遽別のものに参加することした。

クリスマスまであと1ヵ月もないのに、私に休んでる暇はない!と、心を燃やして大幅遅刻で会場に到着。

「すみません、遅刻しちゃって。。。」
「ここ、迷いますよね、僕も迷って遅刻してしまったんです。」

これが彼との出会いだった。

スペックは、
・2歳年上
・身長174cm
・大手会社勤務
・少し珍しいスポーツが趣味の細マッチョ
・大きい目

有り体に言うと、タイプだった。
それでいて、きちんとした服装、清潔感があり手も大きく指も綺麗だった。

婚活パーティに参戦してから初めて、自分の連絡先を書いた紙を彼に渡した。(正確にはスタッフに渡して届けてもらう形式)

「マッチしなくても、連絡取れればいいなぁ…。でも、きっと彼は1番人気だから難しいかな…」
と、ぼんやりしていると、彼の連絡先が書かれた紙がスタッフから届いた。

…これは…マッチ出来るのでは…?

と淡い期待に心が震えた。
いや、婚活パーティの場では『全員に連絡先を書いて渡しておいて、本命の子とマッチする』などはあるあるなので、連絡先が来たとて勝負は五分五分…!

などと思いながら、ドキドキしていると、彼の番号と私の番号が呼ばれて、無事マッチしたことを知った。

Twitterの婚活アカウントの人々が、
『たまたま行った婚活パーティの場で今の旦那とマッチしました』
『急に会場が変わって、そこで出会いました』

など、ツイートしていたことを思い出し『これは運命では…!?』とテンションが上がった。

ありがとう神様、元の婚活パーティを中止にしてくれて…!

その日は、私に用事(婚活パーティのはしご)があったので、お茶もせず解散。LINEで次のアポについてすり合わせることにした。

---
彼からのLINEは、2日に1度返ってくるかどうかだった。たいてい時間も決まっていて、夕方ごろだった。

彼は、LINEを連絡手段として捉えている人だった。筆者はLINEはコミュニケーション手段だと捉えている。

『価値観の違いかぁ…でももっと話したいなぁ…』と思ったので、なんとか頻度を増やそうと、私が即レスしても改善されることはなく、1回目のご飯の場所や時間を、1週間かけて決めることになった。

出来るだけ1回のLINEで話を進めないと難しかったので、Yes、Noで答えられる質問をすることになった。もう、これは仕事のソレである。

婚活アドバイザーや男性婚活アカウントが、
・男性はお店探しや予約をすることが難しい
・出来る人は優秀だと思った方がいい
・男性だけにお店選びや予約を任せるのはおかしい
・ドタキャンされるので、予約はしないことにしている
などをツイートしているのを見たので、「お店の選定と予約なら、私がしましょうか?」と提案した後に、

「某駅は人が多いので、少し離れたところで待ち合わせしましょう」
「お店の予約はしなくて大丈夫です。すいてる店へ入りましょう」
と、相手から謎の宣言?があった。

「華金の19時~とか、入れるお店あるのか…?」
と考えていたが、まぁそんなものかぁ。。。と受け入れた。
ドタキャン可能性を感じているのはこっちだぞ…!と思ったが、心に伏せておいた。

---
当日、待ち合わせ場所に現れた彼は、やはりかっこよかった。

寒空の中、話しながら歩くこと30分、あらかじめ私が目ぼしをつけておいた2軒のお店に満席だと断られ、結局、チェーンの焼き鳥屋さんにラストオーダーギリギリで入ることが出来た。

「寒かったですね…!冷えてないですか?」
と、お店の中で手を触られた。末端冷え性で、手は冷え冷えである。

筆者は、生理的に無理かどうかは『手をつなげるか繋げないか』で判断しているのだが、『嫌じゃない…』と思った。程よく筋肉がついているその人は、手がすごく暖かかった。

10年間彼氏がいなかった筆者は、好みの男性から手を握られたことが嬉しかった。男性の手など久しぶりである。

『これは…相手もお付き合いして良いと考えているってこと…?』

今考えると『そいつは危険だ』と思うし警戒心も持つのだが、当時は10年彼氏がおらず、周りにも不誠実な男子がいなかった夢女子のしがないは、
手をつなぐ=アリだと思っている=好きな感じ?=付き合う?
の方程式しか、頭の中になかった。夢女子しがない基準である。

その人は、働きながら資格勉強を頑張っている人で、英語も堪能だった。仕事も頑張っている人で、年上ながら尊敬した。少し珍しいスポーツの話も興味深く、話を聞くのがすごく楽しかった。

お店を出てから、駅までの帰り道を手をつなぎながら散歩した。
脳内BGMはKinKi Kidsの『駅までは同じ帰り道』である。

「まさか、11月の某所を手をつないであるくことになるなんて…!素敵!」
実際に声に出してしまって、「えっ、そんなに!?」と笑われた。
どこからどうみても傍からみたらカップルだろう。すごく嬉しかった。

寒空の下、繋いだ手が暖かい。幸せか!?など、少々舞い上がりながら某駅周辺を散歩する。人気のない道へ入ろうとする彼のことは疑問に思ったが、脳内のお花畑がそれをかき消した。

改札まできて、「じゃあまた今度お会いしましょう」と言ったとき、マスクを外されてキスされた。

…?!パニックである。
何が起こったか全くわからないままバイバイした。

10年ぶりのキスを、某人通りが多すぎる駅の改札で…?
ちょっと意味が解らなかったし、「濃厚接触とかいうやつじゃん…」と思ったが、ドキドキが止まらなかった。好き…かも?

----
2回目は、イルミネーションを見に行った。
※どうしてもイルミネーションを男性と見に行きたかったので、私が誘ったらOKの返事がきた。2日かかったが。

「今日も寒いね~」など笑いながら、さっと手をつないでくるスムーズさに感動した。1人で見るイルミネーションより、2人で見る方が綺麗なぁ…と、よくわからない夢女子ポエマーのしがないは、シチュエーションに酔った。

その日は、適当に居酒屋に入り、お鍋を食べた。
アポで食べるお鍋で嫌な経験をしたことがあったので、正直どうかなと思ったが、すごく楽しいご飯だった。

会話の中で、クリスマスの話になった。
「クリスマスは、仕事があって大変なんだよ~」
「次会えるのは年明けかなぁ」

など、さらっとイベントを回避する発言があったため、すごくがっかりした。

今思えばここで気づいておくべきだった。この違和感に。
でも、10年ぶりにドキドキした夢女子しがないの前に、そんな違和感は仕事をしなかった。

その日の帰り道で、某ショッピングモールの柱の陰でしっかりとキスされた。時間にして30分ぐらいだろうか。
さすがに恥ずかしくて、逃げようとしたが逃がしてくれないシチュエーションにも若干興奮したが、それよりも「ここで抵抗したらこの人との関係が終わってしまう」と羞恥心より関係値をとった。

----
クリスマス、年明けと冬のイベントが過ぎ去り、結局コロナで実家にも帰れず、一人だった。流石に泣いた。

「そこまでしといて、付き合おうって言ってこない男とかやめときなよ」
と婚活友達は口をそろえて言った。

ちなみに、その人にあけおめLINEを送ったら、返事がきたのは4日のことだった。その時点で、怪しいなぁ…と心に疑念が浮かびだした。

『悲しいけど、もう会うのはやめよう…』と思ったが、ちょうど相手から「初詣かねて、神社へ行ってからご飯しませんか?お店も予約するので」とLINEがきて、新年早々舞い上がった。

あの、「予約はしなくて大丈夫です」とか言ってた人が!?予約!?すごい!!これが巷で言う、「男性は好きになったら労力かける」とか「男を育てる」ってこと???など、もろもろ考えて2つ返事でOKした。すごく嬉しかった。

お店は、1月初旬から開いている個室の居酒屋さんだった。寒いので二人で鍋を食べながら冬休み中あったことなどを話す。

何より、コロナで閉まっているお店が多い中でお店を探してくれたのが嬉しかったし、予約してくれたことがもう本当に嬉しかった。
「少しは好きになってくれたのかなぁ…?」などと思いながら。

お察しの通り、個室でキスされ、お店を出てからもキスされ続けた。
唇が痛いほどキスされるのは初めてだった。脳内BGMはKinKi Kidsの「硝子の少年」。

この日も別に、付き合おうとかもなく告白もなく『3回目なんだけどな~』など思っていた。
まぁ、3回目で付きあうなんて定説、誰にでも適応されるわけじゃないしね。なんて思いながら次のご飯の約束を取り付けて終了。

---
ここまで散々キスされたと書いているが、本当にキスだけで身体の関係はないし、打診もなかった。「巷で噂のヤリモクではないのか…?」と思いながらも、婚活友達の間ではキス魔というあだ名がついた。

4回目のアポは某所の個室居酒屋。
個室を選ぶ時点で、どんだけキスしたいんだよ…と思ってたが、いい加減慣れっこである。

『4回目、流石に今日で付き合うかどうかはっきりさせよう!』と意気込んで、某神社を参拝してから挑んだ。どうかうまくいきますように。

待ち合わせにきた彼は相変わらずかっこよかった。
さっと手をつなぐのも慣れたものである。

相手の体温に慣れだしたら終わり』と、どこかの本かコラムで書いていた記憶がある。繋いでいる手の温度や抱きしめられるときの体温、キスされるときの温度が全部心地よかった。

今考えたらどうかしているが、当時は本当に『少しは好きだからキスしてくる…?』と疑問ながらも、相手の私に対する好きという感情を信じていた。

個室居酒屋で散々キスされ、1月の寒空の下、人気のないところで1時間ぐらいキスされた。

キスとキスの合間に、ついに相手から「スキだよ」と言われた。
この瞬間を待っていたのだ。
ありがとうございます神様、私、幸せになります!

と思ったが、どうやら様子がおかしかったので、
「それって、お付き合いするってことですか?」と聞いてみた。
相手は少し考えて、「うーん…付き合ってみる?」と疑問形で返されたので、「はい!」と答えた。

その帰り、次のデートのことを決めていると、相手より、
・デートは夕方からしかできない
・電話は基本出来ない
・家に来るのはもう少し先で
など、いろいろ制約があった。

…なるほど…?私は明るいうちからデートがしたいのだけれど…などと考えていると、ふと、左利きの彼がスマホを操作していた左手の薬指に痕があることに気づいた。

「……?もしかして、ご結婚されてたりします…?」
「…」

これが、彼との最後の会話だった。
それからすぐに、彼からLINEはもうできないという旨とともに、ブロックされたことを知った。

こうして、10年ぶりにお付き合いをして、30分足らずで別れた婚活ミドサーが爆誕した。

正直泣いた。
この人のことを好きになってしまったので、他のアポ取っていた人に正直に話して、全部連絡もやめていた自分を殴った。

結局、クリスマスも一人、お正月も一人だったじゃないか。
何をしているんだ自分は…こんな男に浮かされた自分が一番バカだ…

---
それから同時並行を厭わなくなった。
正直者がバカを見る世界だと知った。

婚活パーティだと言っているのに、既婚者が来るなんて想定外だったし、そんな不届きものがいるなんて、私の世界では想像もつかなかった。

この件で、連絡をたった人の中で1人、今でも後悔している人がいたのは、また別のお話。

この記事が参加している募集

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?