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気の進まない断捨離

私は断捨離や遺言などはする気がありません.自分からみて断捨離ではないのですが,私が育った家を取り壊すので,かたづけを行っています.
まだ暑かった夏の終わりから週に3日間かたづけを始めて,今は季節はすっかり変わり,もう秋もたけなわです.寒いくらいの日もあります.残されたかたづけの時間もひっ迫しています.なにしろ70年も住んでいましたから捨てられないものがいろいろ出てきます.私はいろいろな分野に係わりましたから,いろいろな分野の資料があり捨てるのが困難です.学会誌だけでも4種類,特に,結晶学会誌は創刊から全巻揃いでありますから捨てるのを躊躇しましたが,場所がないので結局捨てざるを得ません.とはいっても,近頃では,雑誌はデジタル化されているので,自分以外の人から見るとあまり価値はないでしょう.他の学会誌も同様です.結局,入手できない貴重と思える研究会資料,書類(もう時効ですが),書簡,実験データ類は捨てるのをやめましたが,これだけでも大変な量になります.そのほかに,デジタル情報(フロッピーディスク,ZIP,CD,DVD),アナログ情報(カセット,ビデオ,レコード)もあります.これらは規格に対応したドライブ自体が動くかの不安はあります.私は,野次馬根性でなんでもかんでも手を広げ拡張の一途でしたので,今回の捨てるという縮小方向は初めての経験です.やり残したことがたくさんあり,ああすれば良かったこうすれば良かったと思い出すことばかりです.なかなか気が進まずかたづけは大変遅れました.

写真は,母の編み物の名残りです(新品は6色x20玉ありましたが,友人に差し上げました.セータ1着作るのに20玉必要と母は言っていました).母は裁縫も洋裁もしましたが編み物がとても好きで,若いころからたくさん作りました.毛糸を買いに行った上野の店で,見せてくれと言われて持っていったら,ショーウインドに飾らせてということになったこともあったそうです.頼まれていろいろなものを編んでいました.私も小学生の頃,学校から帰ると毛糸を腕にかけて,母が毛糸玉を巻くのを手伝ったことを懐かしく思い出します.今日も寒いときは,母が作って残してくれた毛糸のガウンを着てとても暖かです.これらの残った材料もそうですが,母が作ってしまっておいた着物も,編み物も着る時代ではないようです.仕舞っておく場所もなくなるので,これを処分するのも気の重いことです.

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父の軍隊手帳の記事も今回のかたづけで発見したことです.

また,昭和20年代のこどもの記事に出てくる私の5年生のときの日記とT先生については別の機会に書こうと思います.



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