渡り鳥は飛び行く
Летят перелётные птицы
http://voenpesni.web.fc2.com/songs/Letyat_perelyotnye_ptitsy.html
1948年に作られた詩に49年曲が付けられた愛国歌.
私は,モスクワ放送*)のロシア語講座で,この歌の4番だけ練習し覚え(歌えます)ています.1番から3番の詞は知りませんでしたが,具体的な戦地があったのですね.モスクワ放送のロシア語講座では,夏が過ぎ去り渡り鳥は暑い国へ飛び行くが,私ここに残る我が祖国よ,私には異国の土地は必要がない.と説明していました.
あらためて今,1番から3番の詞を見ると地名はでて来ますが,婉曲すぎて具体的な主旨はわかりません.これが愛国歌として時代が変わっても歌われている所以でしょう.
上記ウエブサイトの解説を読むと,当時,建国間もなかったイスラエルの事で,世界中から祖国を求めイスラエルに集まっていったユダヤ人に対して,「永久の祖国」ソ連にとどまりソ連の為に尽くす事を選んだユダヤ人が私なのだそうです.そういう時代だったのですね.
それはさておき,私はこの訳詞が気に入りません.”君”と訳している所が不自然です.”君”とは祖国の大地のことですから,そのように添削しようと思っています.4番だけ”おまえと”と訳し直してみました.
*注)私は高校時代は無線クラブに居りました.受信機を作るのは趣味でしたが,短波を受信するとモスクワ放送は強すぎて邪魔になるくらいでした.モスクワ放送のロシア語講座は,音節ごとにゆっくり発音して書き取りをさせる方法でした.ロシア語アルファベットはそれ自体発音記号ですのでこの学習方法はとても良かったと思います.
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1.
Летят перелётные птицы
В осенней дали голубой, --
Летят они в жаркие страны,
А я остаюся с тобой.
А я остаюся с тобою,
Родная навеки страна!
Не нужен мне берег турецкий
И Африка мне не нужна.
2.
Немало я стран перевидел,
Шагая с винтовкой в руке,
И не было горше печали,
Чем жить от тебя вдалеке.
Немало я дум передумал
С друзьями в далёком краю,
И не было большего долга,
Чем выполнить волю твою.
3.
Пускай утопал я в болотах,
Пускай замерзал я на льду,
Но если ты скажешь мне снова, -
Я снова всё это пройду.
Желанья свои и надежды
Связал я навеки с тобой -
С твоею суровой и ясной,
С твоею завидной судьбой.
4.
Летят перелётные птицы
Ушедшее лето искать.
Летят они в жаркие страны,
А я не хочу улетать.
А я остаюся с тобою,
Родная моя сторона!
Не нужно мне солнце чужое,
Чужая земля не нужна.
1.
渡り鳥が飛ぶ
秋の青き彼方へ
彼らは暑い国へ飛ぶ
私は君とここに残る
私は君とここに残る
我が永久の祖国よ
私にはトルコの海岸も、
アフリカも必要ない
2.
小銃を手に歩み
少なからぬ国を見てきた
君から遠く離れて暮らすのに
勝る悲しみは無かった
遠い地で、友と共に
少なからず考えた
君の意志の実現に
勝る使命は無かった
3.
たとえ沼に溺れようと
たとえ氷上で凍えようと
君がまた語り掛けてくれれば
私はまた全てを乗り越える
私の願いも希望も
永久に君と結び付いている -
厳しく、また明るい
人も羨む君の運命と
4.
渡り鳥が飛び行く
過ぎ去った夏を探して
彼らは暑い国へ飛び行く
だが私は飛びさりたくはない
私はおまえとここに残る
我が故郷の地よ
私には異郷の太陽も
異国の土地も必要がない
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