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ノスタルジックガンギマリFPS【 Cruelty Squad 】(Steam)

狂った世界で奴を消せ

除隊し心を病み、職も無く孤独な生活を送っていた主人公に、友人からの提案で雇用されたのは「Cruelty Squad」という警備会社。しかしそこは企業の要人、政府関係者など陰で暗殺する仕事を請け負う闇の組織であった…。

友達から良い職場を紹介してもらえたヨ!😄

そんな本作「Cruelty Squad」はフィンランドのConsumer Softproductsが2021年に開発発売したソロプレイ専用FPS。
プレイの目的はシンプル。ショッピングモールや警察署などを舞台に、目的のターゲットを殺して、出口まで到達出来ればステージクリアだ。

特徴はやはりPS1の「LSD」を彷彿とさせる90年代ポリゴンでガンギマリな悪夢的ビジュアルと、聞けば聞くほど頭がおかしくなりそうなチープで歪みきった音楽。そして至る所から聞こえるうめき声のおかげで遊べば遊ぶほど脳がゾワゾワしてくるコト間違いなし。遊んだその日の晩は悪夢を見るぞ。
中盤からこの唯一無二の不気味感は加速して得体の知れないモンスターともガンガン戦うことになるので普通にホラーだよ!

なかなかサイケなグラフィック。
普通に壁が怖いですが!?

サイバーパンクに生きろ

そんな本作はサイバーパンクな世界観で、仕事で得たお金でさまざまな防具の購入やインプラント肉体改造を行える。
防御力やジャンプ力アップなどのシンプルなものから弾丸を肉体から分泌させて、足から何かを噴出して二段ジャンプし、腸を出してラペリングする事だって夢じゃない!(ウゲー!)
理想的な装備とインプラントを揃えれば君も人間離れした仕事人の一員だ!

これがウキウキ装備&インプラントショッピング画面だ!ワクワクするね!
仕事で得た金で株を買って金策だ!でも仕事で消した奴の企業の株は買わない方がいいぞ!
仕事で得た臓器を売って金策だ!細かいことは気にするな!

懐かしいあのFPS感覚

そんな人を選びすぎてるビジュアルと世界観な本作だが、FPSとしては堅実で硬派な作り。
難易度は高く、序盤から死にまくること必至、死にながら敵の配置やステージを覚えていかなきゃいけない。しかしこのクリア出来そうで出来ない絶妙な難易度がなんとも心地よく何度もトライしたくなるんだ。更に死ねば死ぬほど難易度が優しくなるのもなかなかニクい作りしてる。

ステージ構成も一本道ではなく、ステージのあらゆる所にドアやダクトがあり、状況や装備によって正面突破や、2階の窓から侵入などの攻略法を選ぶ事が出来るので、装備を駆使してベストな暗殺ルートを構築できた時はかなり嬉しい。

またいたる箇所に、本来ターゲットを消すのに必要のない部屋、道などが多数用意されており、武器やアイテム、釣りスポットがあったりと探索要素にも富んでおり、本来行く必要のない場所へ進んでみると意外な出会いがあるのも本作の魅力だ。
この探索感はゴールデンアイ007やパーフェクトダークなど往年のFPSを思い出すね!近年のドラマチックな一本道FPSも嫌いじゃないけど、探索して攻略ルートを構築していくFPSが自分は好きなんだ。もっと増えてくれ!

小ネタも多く、カジノでスロットも回せる!

他にも武器の種類が豊富で、性能も個性豊かで撃つのが楽しく、マウスをドラッグしてリロードといういつもと違う操作が、戦ってる途中で弾切れして焦ってリロードしようとしても、慣れない操作でなかなか上手くいかなくてやられてしまうので、弾切れの恐怖を際立たせて良かった。これはなかなか新しい!

そして、血生臭く狂気だらけの本作の中に「釣り」という本作唯一にして随一の癒し要素がある。釣れる魚がどれも奇抜な形で楽しく種類も多い上に、何故か殺しの仕事や株よりも儲かる。主人公はアングラーになった方が良かったのかもな…。

変な生き物がたくさん釣れて楽しい!!!

そんな訳で死にまくりながらも最初のエンディングをクリア。ストーリーはいまだによくわからないが、本作はそのキマりすぎた見た目とは裏腹に、何度も再挑戦したくなる中毒性の高い難易度と、往年のFPS体験が出来る素晴らしいゲームでした。

まだエンディングは残っているけれど、ひとまずこのあたりで一度感想をまとめておきます。


DATA

Cruelty Squad
発売 / 開発:Consumer Softproducts
対応ハード:Steam
発売年:2021年6月16日
ジャンル:FPS


参考記事

今回日本語で遊ぶにあたりDoe774さんの記事を参考に日本語化させていただきました。この場を借りて感謝を申し上げます。
本記事のおかげで楽しくプレイできました!


映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん