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時空を操る男の物語【 シンギュラリティ 】(360)

我々が送られたのはカムチャッカ半島にある、小さな島「カトルガ12(トゥエルヴ)」。ここで味方の通信障害が起こったって事でロシアの領地だけどアメリカ人で秘密偵察部隊の俺"レンコ大尉"が調査に来たってわけだ。まぁすぐにヘリは落っこちてみんなと離ればなれだけどな。 しかもこの島はどうやらおかしい、岸には巨大な像、それにここは大きな研究施設のようだ。調べてみりゃあソ連冷戦時代にここは「E99」とかいう新エネルギーが発掘された場所らしい、しかも今は大きな事故が起きたらしく廃墟同然。それでなんの影響か変な幻覚は見えるし、オゾマしい化け物までいやがる。ここは一体なんなんだ!早く脱出したいぜ…。

そんなこんなでレンコ大尉の時空を越えたカトルガ12観光が始まったのであった。TMDという一定のモノの時間を早送りしたり巻き戻したりできる特殊装置を片手にマップをガンガン突き進んで行くアドベンチャータイプのFPSだ。道中にあるボイスレコーダーを聞いて世界観を垣間みながら、E99を拾ってステータスを上げ、武器を強化し、片手のTMDであらゆる特殊技を駆使して…って、そんな感じのFPSどっかで遊んだ事あるような…あ、バイオショックだ。コレ。

FPSのいいトコ取り!

そんな訳で本作の魅力は道中のハーフライフ的なパズル要素とバイオショック的な特殊能力を駆使した戦闘と世界観の演出にあるわけだが…まぁ、オリジナリティはともかくゲームもストーリーも演出も良く出来ていて決して既視感はあるが、本作は様々なFPS作品のいいエッセンスをふんだんに取り込んだ幕の内弁当的作品なのだ。

それに舞台は美しくも荒廃したラプチャーとも荘厳で澄みきったコロンビアとも違う、ここはカトルガ12。空と海は濁り、どこもサビ臭い研究施設の廃墟、しかもまわりは血だらけ死体だらけ、いるのはおぞましい化け物達とネオロシア兵だ。しかもこちらの武器やTMD能力は敵を化け物にしたり、時間に歪みを創ったりと趣向をこらしたものだ。演出面も気合いが入っていてボス戦はかなりの迫力、そして様々な見所満載な演出も本作の魅力だ。しかもローカライズはとても気合が入っていて、全て吹き替えなので物語の没入度はなかなか。

そしてプレイヤーはE99のオーバーテクノロジーにより主人公は現代と冷戦時代を行き来して…とこれ以上はあまり話さない方が良さそうだ、ストーリーは結構面白いので自分で確かめてみる事をお勧めします。
ただ本作はチャプターの区切りが無いのでセーブは慎重に、あと今ではマルチプレイは全く人がいないのでそこもご注意を。


DATA

シンギュラリティ
販売:スクウェアエニックス
発売:アクティビジョン
開発:Raven Software
対応ハード:Xbox360、PS3
発売日:2010年6月29日
ジャンル:FPS、サバイバルホラー



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