リハビリは身体を動かすだけじゃない

リハビリの実習生や新人が入職した際に、必ず尋ねる質問があります。

「なんで病室からリハビリ室まで患者さんを移動してもらうと思う?」
と。


多い返答が
「リハビリ室でないとできないことがあるから」
うむ。
至極真っ当な意見。
それもそうです。
平行棒なんてリハ室にしかないですからね。


でも上記以外にも大事な理由がありまして、
私は

リハビリや検査でしか病室から出れない状態の人がいる。
その方々は同室の患者さんや看護師が24時間常に近くにいてる状態。
カーテンのみの仕切り。
声は丸聞こえ。
プライバシーなんてない。
でも、それはしょうがないのかもしれない。

そんな特殊な環境では愚痴をこぼすこともできんし、ストレスたまるばっかり。
24時間白いカーテンと白い天井と白い布団の空間やねんで?


リハビリ室に行って
隣の人のイビキがうるさい、対応が悪い、主治医が全くこーへん、看護師さんにコール呼ぶの躊躇してしまう、実は黙ってお菓子食べてんねん、ほんまは看護師呼ばなアカンねんけど、夜は1人でこっそりトイレ行ってんねん、などなど
そりゃもう溜まってる溜まってる。


そんな言葉を吐き出してもらう、狭い部屋から広いリハビリ室に来てもらうだけでも、気分が変わるはず。リハビリ意欲も増すはず。

リハビリ室に来ていただくのは、そんな意味もあるんやで。
身体を動かすだけやなくて、
メンタル面も支えるべきちゃうか。
と伝えるようにしています。

当たり前の事ですが、
当たり前の事だからこそ伝え忘れないようにきちんと説明するようにしています。

そして夏に指導をさせて頂いた学生が、うちを選んで入職し、現在勤めてくれる。嬉し。

コロナで隔離されている方々に何かできないか、
思案中でございます。

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