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【イベントレポート】Sustainable Food NIGHT #11_20231026

こんにちは! Sustainable Food Asia株式会社(以下SFA)のインターンの富澤です。

2023年6月グランドオープンのSustainable Food Museum(以下:ミュージアム)内で2023年9月15日に開催された「Sustainable Food NIGHT#11サステナブルフードミュージアム トークイベント@虎ノ門」の開催レポートをお送りいたします!

ゲスト紹介:ARK社 竹之下氏

今回は、株式会社ARK(以下ARK)の代表、竹之下航洋氏をゲストにお招きし、「君たちは何を食べるのか」というテーマでのトークセッションと、ARK社の技術を用いて開発された養殖システムを活用して育てられた魚の試食会兼交流会が実施されました。

ARK社は、IoTによる自動化と省エネ性能を追求し、わずか駐車場1台分のスペースで魚を養殖することができるシステムを開発したフードテックスタートアップです。
駐車場1台分のスペースで、いつでも誰でも陸上養殖をすることができることで、”海を休ませること”を目指しています。

イベントの概要

日時:2023年10月26日(木)18:00~20:45
会場:Sustainable Food Museum(サステナブルフードミュージアム)
参加料金:5000円(※Peatix事前申し込制
主催:Sustainable Food Asia株式会社
プログラム:
 ・ARK社事業紹介
 ・トークセッション
 ・試食会&交流会

<左からSFAの海野、ARK竹之下氏、リバネス塚田氏>

イベント参加者のバックグラウンド

毎回、様々なバックグランドをお持ちの方にご参加しただいております!(ハッシュタグ形式で、属性を記載してみました!)

#食品メーカー #食の未来を考える部署に所属
#食のテーマで新たな知見を得たい
#繋がりを作りたい
#食品メーカーマーケティング担当 #外部連携の可能性を模索
#新橋虎ノ門エリアの企業
#イベントのテーマ、コンセプト、場の雰囲気に共感
#「水産業界」「養殖」テーマに関心高い
#新橋、虎ノ門をフードテックの聖地へ
#フードをテーマにエリアの再開発着手
#インプット #新たなアイディア模索 #CVC担当 #経営企画
#フードテック関連 #カンファレンス運営 #フードテック企業代表

トークセッション「君たちは何を食べるか」

▼トークセッションテーマ
「君たちは何を食べるか」
▼トークセッションゲスト
 株式会社ARK 代表取締役 竹之下 航洋氏
 株式会社リバネス 執行取締役 塚田 周平氏
▼モデレータ
 Sustainable Food Asia株式会社 代表取締役 海野 慧

日本の水産業界の現状

皆さんは、世界では水産物生産量は増加し、漁獲量は一定になっている中、日本ではどのようになっているのかご存知でしょうか?
ARK竹之下氏は、日本や世界の漁獲量のデータ、実際の事例などをもとに、水産業界の現状についてからトークセッションはスタートしました。

水産業界の現状
・1990年と比べると、漁獲量は2割ほど減っている
・漁獲量がトップだった1980年の3分の1ほどに減っている
・今年の水上げされたサンマの大きさが100〜120gと、小さい魚を沢山獲っているため、漁獲量が減ってしまっている
・世界を見ると、漁船漁獲量は変わっていないが養殖量が増えているため、水産物生産量は増えている
・世界は再生可能な分だけしか獲らず、足りない分は養殖で補っている
・日本は世界の動向と反対に、水産物生産量が減少している
・日本は魚を獲り続けていて、海が休まっていない

他にも様々な事例を交えながら、グローバル、日本の水産業界の現状についての話題があがりました。

世界中でコロナや気候変動、人口増加により、水産物の獲得競争が行われている中で、日本に対して、魚を売ってくれない。そこで私たち日本人は”何を食べていくのか””いかに持続可能な形で魚を増産するか””自分達が食べる物をどのようにして自分達で賄っていくのか”というお話は、トークセッションに参加された方々に改めて現状の課題について考える機会になったと思います。

何がフードテックなの? ~ARKの持つ閉鎖型循環式陸上養殖システムARK-V1とは~

水産課題に向き合い、2020年に創業したARK社が開発した「閉鎖型循環式陸上養殖システムARK-V1」とは、小型化、自動化、省力化された陸上養殖システムです。

駐車場1台分ほどの小さなコンテナの中に水槽が入っていて、水槽を観察するIoTシステムや自動で餌をやったり、ろ過をするような装置も入っています。

小型ということで導入しやすく、現在は5つの導入実績があり、それぞれの場所で研究開発や海老の養殖、障害者雇用など、さまざまな取り組みに活用されています。

トークセッションの中でお話しされていた、”海を休ませて、自分達で作っていく”というお話が、とても印象的でした!

海が育める魚の生産量には限界があり、限界以上の魚を獲り続けている現状と、東日本大震災で、東日本での漁獲量が減った影響で、ヒラメの資源量が急増したというデータから、魚を獲らなければ海の回復力はとても大きいということがわかる。また、そこから養殖の必要性と海への影響力の大きさを感じることができました。

「ARK-V1」の可能性とは?

日本は、漁獲量が多く、養殖なども含めた水産物生産量が少ないという現状があります。
ARKは、陸上養殖をすることで、自分達が食べる物を自分達で賄っていくことを目指しています。

「君たちは何を食べるか」

「陸上養殖への投資の重さと、食にかけられるお金の大きさに、難しさがある中で、それらをどう乗り越えていくのか?」

そんな質問に対して、竹之下氏は「高級魚や地魚に絞ったマーケットの設定」や「大量需要のある魚との組み合わせ」を目標にしているとお話しされていたのが印象的でした。

大きな規模で養殖をされている他の事業者さんに比べ、ARK社で養殖された魚は、小さな規模で、システムを導入する影響で、価格を高騰せざるおえない。その課題を、市場を絞ったターゲティングや大量需要のある魚との組み合わせなどを行い、乗り越えていきたいということをシェアしてくださいました。

今後の展望について、

・1つの設備で、いろんな種類の魚を育てる
・1種類の餌で、魚を育て、その魚のフンを餌にまた違う種類の魚を育てることで、インプットが1種類の餌のみになるため収益性が見込める

など、更なる可能性についても熱く議論が交わされていました!

私は、このトークセッションを通して、世界の水産物生産量が増えていっている中で、日本は反対に、減っている現状にとても驚きました!和食の代表である焼き魚や刺身、寿司がこのままだと食べられなくなってしまうのだろうかと考えると、養殖の可能性を期待したいと感じました。

ここでは書ききれない内容も盛り沢山なので、ぜひイベントの熱量を体感しにお越しいただけること楽しみにしております!

試食会出展商品一覧

「ARKの養殖システムで育てたミーバイのお寿司」

美味しさや地球環境にこだわった海老乃屋さんの海老のアヒージョ

野菜の粉末「Vegemin」を使用したバゲット

カベのない食卓を作る冷凍ミール「BEYOND FREE

試食会兼交流会の様子

後半は1Fのミュージアムスペースにて試食会兼交流会が実施されました!「ARK-V1」で育てられたミーバイのお寿司、海老乃屋さんの海老のアヒージョ、Vegeminのバゲット、BEYOND FREEさんの冷凍ミール、をお楽しみいただきながら、前半のトークセッションの熱量冷めやらぬままに、懇親会の時間を皆さんお楽しみいただけている様子でした!

<ARKの養殖システムで育てたミーバイのお寿司>
<美味しさや地球環境にこだわった海老乃屋さんの海老のお刺身>
<美味しさや地球環境にこだわった海老乃屋さんの海老のアヒージョ>
<野菜の粉末「Vegemin」を使用したバゲット>
<BEYOND FREE:おからこんにゃくで作った カツ(左)と唐揚げ(右)>
<BEYOND FREE:こんにゃく米とお米で作ったチャーハン>

業界の方々が集う秘密基地的な場所として、虎ノ門のミュージアムは、今後も定期的にイベントの開催や各社とのコラボ企画を進めてまいります!

次回イベントのご案内(2023/11/24開催)

次回は、11月24日(金)18:00~20:45にて開催予定です!
からだと地球の健康、どちらも諦めないおからブランド「OKARAT」を展開する株式会社オカラオカラテクノロジスの山内 康平 氏をお招きして、トークセッション&試食会を行います!

https://sustainablefoodnight012.peatix.com/view

ご予約はこちらのPeatexからお願いいたします!

まとめ

Sustainable Food Museumでは定期イベントの実施だけではなく、ワークショップなどのイベント開催、サステなおむすびでのコラボ商品の展開、ショーケースプロダクトの募集等、幅広い展開を予定しております!

ご興味ある方は、ぜひ以下へのご連絡お待ちしております!

Sustainable Food Museum お問い合わせ窓口 showcase@sustainablefoodasia.com

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