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自分たちで「住」をつくるという選択。セルフ地鎮祭を終えて。

2020年頃から始まった、我が家のセルフビルド家づくり計画。

設計をお願いして、何度も間取りを練り直して、自分たちで新居地周りの山林から木を切りだして製材したり、材料調達のためにあちらこちらへ行ったりと、あっという間の2年間でした。

移動式製材機で製材の日々

セルフビルドで家を作ると決めて動き始めてからの毎日が濃密すぎて、それまでの日々が記憶の中で奥底に追いやられているような感じがするほどです。

家を建てる準備を行うべく、この2年間は日々のやるべきことを淡々とこなしてきました。一方で、なかなか土地自体を触ることがなく、頭では家を建てるために動いているとわかってはいても、視覚としてそれを得ることができないため、家を建てる現実味がなかったのです。そのため、早い段階で「セルフビルドブルー」という鬱っぽい状態にもなりかけたこともありましたが、今振り返ると、その頃の感情もひっくるめて、今こうして前向きに家づくりを楽しめそうな気持ちでいっぱいなので、まあよしとしています。

なんだか家づくりがさぞ終わったかのような文章ですが、この2年間の中では個人的には大きな動きが出てきました。

それは「根切り」といって、別名「床掘(とこぼり)」とも呼ばれていますが、ついにその作業が始まったのです。基礎コンクリートは半分くらい地中に埋まっているので、そこを重機を使って掘り込んで、砂利を敷いて、専用の道具で押し付けて…というようなことをやっています。

今まではなんとなくこのあたりに家を建てると想像だけだった世界が、地縄張りをして、ついに家を建てる場所が確定し、そこを重機で土を掘り起こしていっているわけです。そのため、もうここからは「もうちょっと東側に家を寄せたいな」と思っても、できなくなるわけなのですが、その分、目に見えて「ここに家が立つ!」とわかりやすくなり、モチベーションも俄然アップするわけなのです。

この根切り作業もすごいスピード感ではじまり、気が付けばあれよあれよと、土地が掘削されていき、12月中旬には、捨てコンを打てる状態にまでなりました。これらの作業も自分たち夫婦ふたりでは到底できない作業なので、工務店の専門の方に依頼して、指導をしていただいています。

さてこの根切り作業が始まる前に、さすがにそろそろ「地鎮祭」もやっておきたいということになり、セルフ地鎮祭なるものをやってみました。

地鎮祭といえば神主さんにお願いをして祈祷していただいたり、という形が一般的ではあるものの、セルフビルドで家を作る我々は資金が潤沢にあるわけではなく、そこまでこだわってはいないので、そこもセルフでやろうと話していたのですが、いざネットで検索してみると「セルフ地鎮祭」をやっている方ってそこそこいるんですね。

手塩にかけて育てた新米を使って、地酒「桂月」も用いながら、家族4人と、最近私たちと一緒に暮らすようになった私の祖母と5人で、ネットで見たように、お供え物をして、祈りました。

「無事に家が完成しますように」

神社に行く機会もそうそうない我が子たちにとっては、何をやっているのかすごく不思議だったようで、「このお米はどうするが?」「なんでお酒を撒くの?」などなど、質問攻め。

「土地を守ってくれる神様がいて、その神様にこの土地で暮らさせてください、安全に家を建てられるように見守っていてくださいってお願いするんだよ」というと、神様の存在がさらに不思議な子どもたち。

以後、家庭内でも「神様にこれあげようか」とか「ここに神様がいるよ」などと、気軽に出てくるようになってしまい、それはそれでどうかなと思いつつ、神様のことを考える時間もあってもいいかと、子どもたちの発言を見守っています。

そんなわけで、この先の作業は年明けになりそうな感じではありますが、いよいよはじまった家づくり。

春に建前を行うことを目標にして、長くて寒い冬の期間はじっくりと刻みに集中したいと思います。

というわけで、おそらく年内は最後の家づくりマガジンの更新。

皆様もどうかよいお年をお迎えください。

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