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【小説】オレンジ色のオトコ_01(前編)
第1章:トランクス
職場から少し歩いて自宅にたどり着く。部屋着に着替えながら晩御飯のカレーを鍋ごと火にかけて温める。電子レンジでラップ分けしておいたご飯を温め、脱いだ服と持ち帰った制服を洗濯機に投げ込み、スタートボタンを押す。これで食事が終わるころには終わっているだろうし、干した後にお風呂に入るという流れができる。かんぺきだ。
昨日は雨が降ってとても寒かったので迷わずカレーを作った。わたしは雨の日になぜかカレーを食べたくなるのだ。つくったはいいけど、オンナの一人暮らしに鍋いっぱいのカレーはなかなかに強敵だ。保存容器で小分けにして冷凍するしかないか…。あまりレンチンで温めるのは好きじゃないから、できれば鍋ごと火にかけて温めたのを食べたいのだけれど仕方がない。さて、付け合わせは何にしよう?オムレツ?それともベーコンナスチーズ?
そんなことを考えながら台所に立っていると、ベッドの上のスマホから着信音が聞こえた。
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