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005投資信託をみてみるか

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
前回は、「投資信託」の歴史みたいな話題で終わってしまいました。

今日は、「投資信託の仕組み」についてお伝えしたいと思います。
世の中の本やWebなどと同じ内容かも知れませんが、お付き合い願います。
 
最初は、投資信託の分類から見てみましょう。
 
投資信託の分類
投資信託には、様々な分類が見受けられます。それらをまずは、投資信託の制度的な側面から眺めてみましょう。
 
~どのような形態か~
契約型・・・運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことにより組成される投資信託
会社型・・・投資を目的とする法人を設立することによって組成される投資信託(投資法人)
※日本においては、契約型が主流で、会社型はJ-REIT(不動産投資法人)などを中心に用いられています。
※契約型の投資信託は、委託者指図型と委託者非指図型に区分され、委託者指図型のうち主として有価証券で運用される投資信託を証券投資信託と定義しています。
 
~購入できるのはいつか~
単位型・・・投資信託が立ち上がる期間(当初募集期間)にのみ購入できる投資信託
追加型・・・原則的に、投資信託が運用されている期間中いつでも購入できる投資信託
※制度上の分類はありませんが、追加型で設定し、一定期間後に購入ができなくなる「限定追加型」もあります。
 
~誰でも買えるのか~
公募・・・多数の投資者に取得させることを目的とした投資信託
私募・・・機関投資家などのみに取得させたり、ごく少数の投資家に取得させることを目的とした投資信託
※多数=50名以上
 
~払い戻しに応じるかどうか~
オープンエンド型・・・原則的に、運用期間中払い戻しに応じる投資信託
クローズドエンド型・・・運用期間中、払い戻しに応じない投資信託
 
~約款に「株式に投資できる」との記載があるかどうか~
株式投資信託・・・約款に株式に投資できる旨が記載されている投資信託
公社債投資信託・・・約款に株式には投資しない旨が記載されている投資信託
 
~指図者の違い~
委託者指図型・・・委託者(運用会社)が受託者(信託銀行)に運用を指図するタイプの投資信託をいいます。
委託者非指図型・・・委託者(投資者)が受託者(運用兼保管会社)に運用を指図できないタイプの珍しい投資信託で、証券に投資することは禁止されており、証券以外の金融資産と不動産で運用します。

 
次に、投資信託の関係者を見てみましょう。
 
投資信託の関係者
投資信託の作成から販売までには、多くの関係者が関与しています。
それらを投資信託の制度の役割から眺めてみましょう。
 
~投資信託運用会社の役割~
投資信託を設定(作成)し、投資者から集めた信託財産(資金)を信認を受けて運用します(受託者責任=フィデューシャリー・デューティー)。
また、運用にあたっては、金融商品取引法の規定により「投資信託委託会社には、投資信託の受益者のために善良な管理者の注意をもって投資運用業を行う義務及び忠実に投資運用業を行う義務がある」とされています。
運用会社は投資信託の法律上、「委託者」と呼ばれます。
※金融商品取引法第42条第1項に定める「忠実義務」
※商品取引法第42条第2項に定める「善良な管理者の注意義務」
 
~信託銀行の役割~
投資家から集めた資産を大切に保管・管理します。
信託銀行は運用会社からの運用の指図に従って、株式や債券などの売買や管理を行います。
なお信託銀行では、投資家から集めた信託財産を自社の財産とは区別して保管・管理(分別管理)していて、いわば投資信託の金庫番のような役割を果たしているといえます。
信託銀行は投資信託の法律上、「受託者」と呼ばれます。
 
~販売会社(証券会社、銀行など) の役割~
投資家ごとの口座を管理し、投資信託の販売や換金、分配金・償還金の支払いなどを行います。
また、投資信託の利用にあたって必要な情報を提供したり、投資した資金がどれぐらい増えているのか(あるいは減っているのか)といった運用状況を知らせたり、投資者が資産運用する際の質問に答えたり、相談にのったりもします。
いわば、投資者家と投資信託をつなぐ「窓口」だと言えます。
※販売会社はあくまで投資家が投資信託を利用するときの窓口であり、投資家が支払ったお金や、それをもとに購入した株式や債券は信託銀行が管理しており、販売会社が破綻したとしても、投資家に損失がおよぶようなことはありません。

投資信託協会HPより


今日は、「投資信託の仕組み」のうち、投資信託の分類とその関係者についてお伝えしました。

次回は、投資信託の仕組みのうち、証券投資信託のより具体的な仕組みなどについてお伝えしたいと思います。
 
本日の1曲は、あいみょんで「ハルノヒ」です。春の日に聴きたい曲ですね。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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