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私がインド料理屋で注文するもの

突然だが、インド料理が好きだ。
漂う、スパイスの香り。何を頼むか迷う時間。お店の賑やかな装飾。
入ってから出るまでずっと楽しい。

みなさんはインド料理と言って何を連想するだろうか。
真っ先に思い浮かぶのがナンとカレーのセットだろう。

でも、わたしが
決まって頼むのは、「ミールス」なのだ。
ミールスとは南インドの定食を指し、ご飯と数種類のカレー、副菜、ヨーグルト、なお、店によって多少メニューが異なる。

例)
・数種類の野菜のカレー(ダール、冬瓜、じゃがいもなど)
・ポリヤル(野菜とスパイスなどの炒め物)
・サンバル(酸味の効いたスープ)
・パパド(豆煎餅)
・ご飯
・漬物/ふりかけなど
・ヨーグルト
・デザート

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原宿で食べた時。右から、ポリヤル、ダールカレー、野菜のカレー、サンバル、ヨーグルト。ご飯の上に乗っているのがパパド。

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池袋で食べた時。これはデザートに揚げパンもついている。

例をみてわかるようにミールスは、おかずの種類が多い。そして、それぞれ味が全然違う。甘み、酸味、辛さなど。一食でたくさん楽しめるのだ。

そして何より食べる過程が楽しい。
パパド(豆の煎餅)をご飯の上で砕く。その上に1種類ずつおかずをかけて楽しむ。次に、おかずを2種類、3種類とかける品数を増やす。おかずを絵の具としたら、ご飯をパレットのようなものだ。それぞれの色を混ぜることで出てくる絶妙な味がたまらない。何が正しい食べ方かは知らないが、あるお店では全ての品を混ぜることもおすすめられた。

想像できない人もいるかもしれない。これがたまらないのだ。一つずつ食べても美味しい。組み合わせて食べると、楽しみがさらに増す。



幼い時、わたしはミャンマーに住んでいた。そこではご飯の米の上におかずを数種類乗せて、混ぜて食べていた。詳しいことはわからないが、その辺の地域ではある文化なのかもしれない。

ここまで、読んで、インド料理なのに、「あるもの」がないことに違和感を覚えるのではないだろうか。そう、「ナン」が出てこない。
インドカレーといったら、「ナン」を思い出す人も多いのではないだろうか。ナンの原料は小麦。しかし、南インドでは米食中心である。揚げパンやドーサなどはあるが、ナンをおいていないお店もある。

以前ミールスを頬張っていたら「カレー屋なのにナンがないのか!」という声が聞こえた。日本では「ナン」が浸透しているだけに、馴染み深い人も多いだろう。

ちなみにわたしはインドの更に北のパキスタンに住んでいた。同じく小麦中心の文化だった。当時、ナンは高級レストランでしか食べれなかった。大体市場で売っているのは「チャパティ」だった。

まとめると、ミールスはおかずの種類が多いこと。またそれぞれ味の幅が広いこと。組み合わせて食べる楽しみがあること。が楽しみである。

一方的に、好きな料理について語ってしまったが、その魅力が少しでも伝わると嬉しい。

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