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企業方言でのコミュニケーションは注意が必要。

僕は今、福岡に住んでいますが、もともとは広島の人間です。18歳の時に広島から福岡、正確には北九州は小倉にやってきたときに知らない言葉に出くわしました。そりゃそうです。それまで広島の中で広島のイントネーションで生活をし、生きてきたわけですので、その世界しか知りません。それが小倉という所にきたとき、「うわ」と思うものと「なに?」というものがあったのを覚えています。言葉の強い弱いはありますが、「うわ」はなんとなくわかるのですが「なに?」となるものはさっぱりでした。

小倉の人ではありませんが、一番初めに仲良くなったやつが長崎の出身でした。電話がかかってきて、会話をするのですが、訛ってるのです。向こうからしたら、こっちも訛ってるのでしょうがね。正直向こうが何を言ってるかわからないまま、「そうねぇ」というと「いや、そうねぇと言われても」という返しがあったのを思い出します。

方言は地域だけじゃない

さて前置きが長くなりましたが今回僕が言いたいのは、企業内、もしくはコミュニティ内、そして個人内の方言です。ビジネスという言い方でもいいですが、コミュニケーションをしている中で時にミスコミュニケーションが生まれることがあります。ちゃんと喋っていても、起こり得ます。なぜでしょうか?その一つの理由にこの「方言」があるように思います。

地域の方言とちがって厄介なのが、このコミュニケーションにおける方言は時に「同じ言葉(音)で違う意味」があるということです。同じ言葉だから同じことを言っているという錯覚に囚われ、大きなズレがあるにも関わらずそのまま会話を進めてしまう。最終的には、アンジャッシュのコントのような絶妙なズレを生みます。ネタであれば最高ですが、仕事では最悪の結果になるわけです。

例えばですが、よく僕が使う例として「SNS」という言葉があります。クライアントが

SNSを使った施策をしたい

と言ったりすることがありますが、このSNSとは何を指しているのでしょうか?Twitter?facebook?LINE?インスタ?それとも、ちゃんと総称としてのSNS?上記のような言葉だけだとその言葉が指しているところがなんなのかが曖昧になります。これは主に個人内の方言です。仮にここで、自分はTwitter、相手はLINEをイメージしてはいるものの発せられる言葉が「SNS」だった場合どうでしょう。間違いなくずれますよね。ここがコミュニケーションにおいて気をつけることだと思うのです。

企業方言を認識しよう

企業やコミュニティにおける方言はちょっと厄介です。なぜなら、人はその仲間での会話の中で通用する言葉に無言の意味を持たせているからです。そしてそれを意識することなく、ある一定のコミュニケーションが成立しているのです。例えば、「上に伝えておきます」という言葉があったとします。この「上」はその企業によって、指す役職は異なります。ここは意思決定の力でいうと大きく違います。これをそれぞれの企業の方言(感覚)での会話だけにしておくと

「え?上に伝えるって言ったじゃないですか?」
「え?は、はい。伝えていますよ。課長まで。だって私が社長に提言できるわけないじゃないですかー」

ってな感じにもなるでしょう。

ちなみに、僕のいる会社では「応援」という言葉がありますが、これは「頑張れー!頑張れー!」と鼓舞する応援とは違います。

企業ごとにその言葉が指す意味は異なるということをあらかじめ認識しておくことがコミュニケーションにおいて重要なことと考えています。

「っぽい」言葉に要注意

企業方言については、なかなか気づくことが難しいです。なぜなら、いわゆる一般的な言葉であるがゆえに、何気に会話は進んでしまうのです。そこは難しいのですが、注意をむけやすい言葉があります。それは「っぽい」言葉です。最近巷で聞くワードやニュースで出たワードなど。そういった言葉を使ったコミュニケーションを相手が取ってきたときは要注意。

あえて復唱しながら具体化させていくことをお勧めします。

「SNSをつかったマーケティングの提案をしてくれないか?」
「SNSですね。それってツイッターとかをイメージしたらいいですか?」
「うーん、よくわからんのだけど、何か違いがあるの?」
「それはですね。。例えば・・・」

といった感じで、具体化させるフェーズに持ち込めば話を膨らませることもできるかと思います。いずれにしても、「っぽい」言葉には注意して、少しでも具体化させておくことが大切です。

まとめ

方言というのは、別に悪気があるわけでもなく、環境がそうさせるものです。ただ、お互いにいいコミュニケーションをしたいのに、その環境から発生する言葉の表面だけで共有してしまうと、意味を共有できていないことも生まれます。結局、いいコミュニケーションがとれない状況になってしまうと意味がありません。

意味を共有できるよう特に「っぽい」言葉は具体化させるということを意識したいものです。


もし気に入ってもらえたら嬉しいです。情報の発信とコミュニケーションについていろんなチャレンジをしていきます。どうぞよろしくお願いします!