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<エンタメ批評家★阪 清和>ストレートプレイ劇評セレクション

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阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
「不要不急」か「人生の宝物」か。そんな議論をしている暇があれば、演劇を観てください。日本の演劇はい…
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運営しているクリエイター

#小川絵梨子

政治や社会に蹂躙されてきた人々への圧倒的なオマージュとして新国立劇場に愛と哀しみ…

 かつて私が世界的演出家、蜷川幸雄のもとに毎月インタビューに赴き、その時々に手掛けている…

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何のために物語を生み出すのか。演劇的なダイナミズムにぞくぞくする作品…★劇評★【…

 書く、観る、読む、話す、創る。そんな物語に関することを横断的に表現する「モノガタリスト…

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女優同士のマウンティングにニヤリ、監督の思惑にヒヤリ。誰ひとり置き去りにせず混迷…

 井上ひさしの物語の中には物語がある。それは言葉通りの「劇中劇」であったり、過去の回想や…

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三者三様の葛藤の中で息詰まる神経戦を繰り広げる様は3人の臨界点をぶつけ合うような…

 加害者と被害者の果てしない暗闘、そして目まぐるしく交錯する立場…。心理サスペンス劇の最…

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どこまでも深遠でなおかつどこまでも人間的な魂の物語として昇華させている。新世代の…

 科学の発達や学問の深化によって「神」が解き明かされるのか。それとも「神」はそうした人間…

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男と女が創り出すダイナミックでセンシティブな言葉の応酬に魅了される…★劇評★【舞…

 恋愛中かあるいはかつて恋愛関係にあった男と女の会話というものは、互いの意図や真意を読み…

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不条理に抗おうともがく私たちを舞台の魅惑の中へと引きずり込んでいく…★劇評★【舞台=誤解(2018)】

 不条理劇と聞いて拒否反応を示す人は少なくない。それは理解できないもの、実際に起こる可能性の低いものをわざわざ見に行きたくないからだろう。私はこの手の拒否反応が昔から全くなくて、むしろ好んで不条理劇を見ていた方だが、最近少し怖くなってきた。そこで起きる常識で理解できない出来事が怖いのではない。その出来事がちっとも不条理に思えなくなっている自分に対する恐怖だ。それは何も舞台や戯曲の鑑賞歴を重ねているとか演劇の批評家として歳を重ねていることから来る「慣れ」ではない。現実の世界がど

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