習慣酒
不意に飲みたくなって、冷蔵庫から炭酸水の、ペットボトルを取り出し、安いウイスキーで割る。炭酸水が空になる頃には、全身がほてりだし、いい感じに酔ってくる。立派な酔っ払いの完成である。
僕は酒にあまり強くないので、こうやってペットボトル1本でいい感じに酔うことが出来る。実に便利な体だ。
程よくお酒が無くなったところで横になって寝る。翌朝目が覚めるとやや頭痛がして、前日の夜を少し後悔しながら朝食を食べる。
こんな生活を週に3、4回ほど繰り返している。以前はそこまで日常的に飲んではいなかったと思う。
サークルの日、帰りに皆で飲んだり、友達の家で飲んだり。思えばお酒っていうのはコミュニケーションの一環で、それ自体が目的というより、それを元に会話することが目的であった。
当然今もその通りなのだが、こうして夜一人で飲む酒はコミュニケーションなど一切なく、ただ酔うためだけに飲んでいる。
きっかけはなんだったか。4年生になって、就活が始まってから、こうして酒を飲んで寝るようになったと思う。日々の不安を紛らすのに酒というものは実に都合がいい。就活が終わってからも習慣づいてしまい、今も眠れない時は缶を空けるとぐっすりねることができる。
きっと全国の就活生は共感してくれるんじゃないかな。
こうしてダラダラと習慣づいてしまい、今に至る。
これでお酒の味や銘柄を変えて、凝ったふうにすれば知識も身につくし、立派な趣味と言えるのかもしれないけれど、あいにくの馬鹿舌は余程の不味いものでなければ美味しいと感じてしまうので、僕には正直銘柄の違いなんて分からない。
いつも飲んでいるのは1000円前後の安いウイスキーだ。なんなら290円のニッカウイスキーでもそこそこいけると思ってしまう。
趣味にもなんにもならないこの習慣。健康にも悪いと聞く。早めに改善したいね。
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