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新型ATMを通して、お客さまの「あったらいいな」にお応えし、「新しい便利」を提供する

こんにちは、セブン銀行 ATM+企画部 広報担当です。
今回はセブン銀行 常務執行役員 深澤のインタビュー記事を紹介します。

セブン銀行は全国に約2万7000台のATMを展開しています。現在、認証機能を強化した新型ATM(第4世代ATM)への置換えを進めており、2024年度には完了予定です。2023年9月からは、新型ATMを活用し、提携金融機関の業務効率化とお客さま接点の強化を図るべく、新サービスのリリースを予定しています。今回は今後の展開について深澤にお伺いしました。

深澤 孝治(ふかさわ こうじ)
セブン銀行 常務執行役員 ATMソリューション部、ATM+企画部 担当   2001年、開業と同時に株式会社セブン銀行入社。以来、ATM本体の開発やATMサービス全般のシステム企画・開発を担当。新型ATMの新機能を活用した「新サービスプロジェクト」の立ち上げを主導。
(撮影者名:蓮尾哲也)

――新型ATMには、どのような特徴があるのでしょうか。

深澤 第一に、基本性能を大幅に向上させました。2 画面一体の大型ディスプレイによって、見やすく・使いやすくなりました。最新技術を用いて、セキュリティ対策や金融犯罪対策も強化され、より安心してお使いいただけます。また消費電力、CO2 排出量の削減により環境負荷軽減にも取り組みました。さらに、AI やIoT 等を活用した故障予兆保守に取り組み、これまで以上に「止まらないATM」を実現しました。

 第二に、多機能化を図りました。特徴的なのは「認証機能」です。ATMに搭載したカメラとICリーダやスキャナーを使い、ATMで様々な本人確認が可能となります。

――具体的には、ATMでどのように本人確認を行うのでしょうか。

深澤 顔認証機能付きカメラで撮影したお客さまの画像と、ICリーダやスキャナーで読み取った本人確認資料(運転免許証、マイナンバーカード、在留期限カード等)を、精度の高い認証エンジンで照合することで、本人確認を実現しています。厳しい偽造チェックや運転免許証の厚みの自動確認等、ATMならではの機能により、犯罪収益移転防止法で定められた厳格な本人確認業務等を、24時間365日行えることが新型ATMの新たな強みの一つです。

――9月から新サービスを開始するとのことですが。

深澤 新型ATMで「ATMお知らせ」、「ATM窓口」という二つの新サービスを開始し、提携金融機関の業務効率化とお客さま接点の強化を図ります。

「ATMお知らせ」では、キャッシュカードを利用して出金されるお客さまに対して、ATM画面上にメッセージや質問を表示し、回答を収集することができます。活用方法の一つに、「継続的顧客管理」や「在留期限管理」があります。これらの管理業務は金融機関にとって負担となっているだけでなく、インターネットや書面郵送等の方法だけでは、実効性としての効果面で課題を感じられているようです。「ATMお知らせ」を活用いただければ、お金を引き出しに来た「ついで」に確認・更新が可能となりますので、お客さま負担も少なく、実効性も高い。提携金融機関は、当社のATMをこれら管理業務の新たなチャネルとして活用できるようになります。

――一方、「ATM窓口」はどのようなサービスでしょうか。

深澤 「口座開設の申込み」や、「住所・電話番号等の変更受付け」をATM上で行います。お客さまは、金融機関の窓口に行かなくても、原則24時間365日いつでもATMからこれらのお手続きが可能となります。また、お客さまの住所等が変更されている場合は、ATMのICリーダやスキャナーで運転免許証やマイナンバーカードに登録・記載された情報を読み取ることで、操作も簡単に、短時間で更新することが可能です。2023年9月の時点では上述の手続きから開始しますが、仕組みを汎用化することで今後様々な手続きがATM上で受け付けられるようにしていく予定です。

――提携金融機関が採用を検討する際、システム開発面の負荷はハードルとならないでしょうか?

深澤 標準機能として、Webでアクセス可能な本サービスの専用ポータルサイトを設け、提携金融機関には当社よりIDとパスワードを発行します。使用するデータの授受は同ポータルサイトで行えますので、提携金融機関にとっては、最小限のシステム対応でご導入いただけると考えています。「ATMお知らせ」で継続的顧客管理のメッセージ表示対象顧客リストをアップロードしたり、「ATM窓口」で口座開設の申込みをいただいたお客さまのデータをダウンロードしたりすること等が、ポータルサイト上で簡単に行えます。もちろん、API等でシステム連携する方法も対応可能です。

――多くの金融機関が店舗やATMを整理している中で、セブン銀行のATMの強みは何でしょうか。

深澤 一つは、「安心」です。多くの金融機関がデジタル化を進めていますが、すべてのお客さまがスムーズに移行できるわけではありません。フィッシング詐欺等を警戒し、デジタルサービスの利用を敬遠される方もいます。そのようなお客さまにとって、セブン‐イレブンをはじめとしたリアル店舗の中に「実在する」ATMは安心してご利用いただけるのではないでしょうか。

 そしてもう一つは、「生活導線上にある」ことです。セブン銀行のATMは、1日約2200万人が来店されるセブン&アイグループ各社の店舗、商業施設、空港、駅等お客さまの行動される場所に設置されています。

 これらの強みのかけあわせによって、セブン銀行のATM台数は日本全体の約15%に及び、年間の利用件数は9億8000万件になっています(2022 年度実績)。この大きなお客さま接点は多くの提携金融機関にも活用いただけると考えています。今回紹介した新サービスを一部の金融機関で先行利用していただいたところ、デジタルを敬遠されるといわれがちな年配の方に限らず、幅広い年代の方にご利用いただきました。また、金融機関の営業時間外での利用や、自宅周辺でなく勤務地の近くのセブン銀行ATMで利用されているケースも多くみられました。実際に先行利用にご参加いただいたお客さまからは「平日昼間に銀行窓口に行けないので、コンビニATMで変更できるのは便利」といったお声をいただきました。また、提携金融機関からは「繁忙で窓口が混み合う際、積極的に誘導するチャネルとして期待している」等、ご評価いただいています。

――今後の予定を教えてください。

深澤 静岡銀行様が9月、北陸銀行様が11月にそれぞれサービス開始予定です。ほかにも10行以上の金融機関に導入の準備を進めていただいています。

 また、2024年3月を目途に、「顔認証で入出金できるサービス」を提供予定です。初回利用時にキャッシュカードを持参いただく必要がありますが、以降はまさに手ぶらで入出金が可能となります。すでにセブン銀行はスマホアプリで入出金ができる「スマホATM」サービスを提供しており、大変好評をいただいています。しかしスマホアプリ操作に不慣れなお客さまもいらっしゃいます。そういった意味では、「顔認証で入出金できるサービス」は、金融機関、お客さまに新たな選択肢を提供できるものと考えています。また、災害時にキャッシュカードや通帳、印鑑を持って避難できるとは限らず、金融機関からは「震災時等のBCP(業務継続計画)対応として活用したい」とのご意見もいただいています。

 2024年度以降は、「口座振替登録」、「マイナンバー届出」、「口座解約」等の機能を追加していく予定です。これと並行し、ATMによって「自治体の業務を代行できるような仕組み」も考えています。つまり、金融、行政の手続きをATMで行える、総合サービスプラットフォームとなっていきます。

 セブン銀行は日本全国のATM網と新型ATMを通して、誰一人取り残されないデジタル社会の実現を目指します。

               金融財政事情8月29日号より(一部修正)
        ※本インタビューは2023年6月23日に実施したものです。

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セブン銀行ATMがあらゆる手続き・認証の窓口となり、人とサービスをつなぎます | セブン銀行 (sevenbank.co.jp)






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