短詩集35

1.鈍色の空見上げ いぶし銀ということに
2.風に呼ばれて困惑する飛べない小鳥
3.もう平気ね 昨日の雨で火は消えたから
4.互いのSOSに応答した二人 溺れ掛けの君と 消え掛けの僕
5.「大切な浮気相手」こんな酷い言葉の組み合わせはかつてない
6.陳腐な動機に最上の優しさ ちぐはぐな君の言い訳
7.どうせなら「愛してる」聞きたかった
8.ブラックホールに吸い込まれる探査機の遺言
9.痩せた猫なら拾ってもらえたかな
10.この世の全てに嫉妬する夜 命が熱い
11.甦れ 若返れ 息を吹き返す 生まれ変われ 身体中の細胞全部
12.捻る気にもならない ブラックジョーク修行中
13.強がりの皮肉に真っ直ぐ切り返す君が嫌い
14.正直に好きと言えたらスッキリしたのかしら 答えなんかわかり切っていても
15.のれんに腕押し シャドーボクシング 手慣れたものね
16.今度人を好きになるなら やっぱりゆっくりがいい
17.あの人にもう恋してる さあ恋になれ
18.寿命なんか縮んでもいい 人に魅せられて 生きようとしている


あとがき
久々の短詩集です。人間関係であまり苦労しないタイプの羨ましい人がいますけど、そういう人は人当たりがいい人間不信というジャンルの人間が存在することがいまいちよくわかってらっしゃらないのではないかと思うのです。愚痴です。

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