短詩集⑩

手馴れた仕草に傷つく 何もかも初めてみたいにして

ただ好奇心を回して生きている

私を採寸するメジャーの音が耳障りで会話になりゃせん

自尊心の復讐としてはお釣りが来る

「代わりはいくらでもいる」そう私が私であることを誰も証明できない

言葉が孤独に辿り着き死に収束するのを迂回するように 終わらない物語を描き続ける

孤独は鯛のようなもので 骨を取ってから食べないと刺さるらしい

お揃いが欲しくなった時 恋は斜陽に入った

飛べるのは心を翼と交換したから

はじめての短編集綴じたホッチキス まだうちにある

「怖かったね」君を抱き締められる僕になりたいんだ どうしても

大切なことをいつも誰にも言わない僕を責める人は大切な人?

壊れるまで受け入れてしまうのが怖かった

愛もチョコも器に入れなければ形にしなければやがて…

お互い後ろ姿に恋したのにどうやって出逢ったんだろう?

「感情的な女が嫌い」ムッとした私アンガーマネジメントを学び彼とはサヨナラ

「いつも笑顔でいることないよ」言ったな本当に後悔しないな?

好きだからしたくないことは沢山ある

「タンマ」は死語?レトロでナウいと思ってた

冷たい言葉が刺さったトコロから冬が始まってしまった

眠りに落ちろ恋心朝までに消えてお願いだから

切なくなるほど幼かった君の「ごめん」

キスの前にゆっくり髪を解いて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?