第二楽章

小さい頃から自己紹介が苦手でした。「自己」というものがいまだによくわからない、昭和生ま…

第二楽章

小さい頃から自己紹介が苦手でした。「自己」というものがいまだによくわからない、昭和生まれのフリーランス・コピーライターです。ジャンルを問わず、みなさまに楽しんでいただけるような作品を発表していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

最近の記事

街で聞いたコトバ/ワクチン接種会場で。下剤?

2022年の5月、新型コロナウイルスワクチンの3回目を打つために、接種会場に行ったときのこと。 医師との面談で。 「前回、副反応はどうでしたか?」 「38度の熱がでました」 「下剤は飲みましたか?」 「飲みました」 一拍おいて、医師と顔を見合わせて苦笑いしたことは、言うまでもありません。

    • 街で聞いたコトバ/真夏の公園で。悪者

      水鉄砲を持った小学校低学年くらいの男の子が言いました。 「ママー、悪者になって!」 悪者にされてしまったママは、世界に何人いるのでしょうか。 栄養ドリンクのキャッチコピーに使えそうだと思いました。 <キャッチコピー> 「ママー、悪者になって!」 <おさえコピー> その前に、1本。栄養ドリンク「体力勝負」 *「体力勝負」は架空の商品名です。2023年8月23日現在、特許情報プラットフォームで確認したところ、商標登録はされていませんでした。

      • 街で聞いたコトバ/公園で。家出するなら、

        ある公園で、手をつないだ親子とすれ違いました。 5~6歳くらいの男の子が、唐突に母親に言いました。 「家出するなら、おばあちゃん家がいいな」 ほっこりしました。 このまま、JRのポスターのキャッチコピーに使えないかなと、 ふと思いました。 <キャッチコピー> 「家出するなら、おばあちゃん家がいいな」 <おさえコピー> いつでもおいで。みんなでね。 JR〇〇

        • 街で聞いたコトバ/クリニックの待合室で。泣かないよ。

          母親とふたりの子ども(姉と弟)が、インフルエンザワクチン接種の順番を待っていました。 まず、10歳くらいのお姉ちゃんが診察室へ。接種を終え、右手で左腕をおさえて、何ごともなかったように戻ってきました。 次は4~5歳の弟クンの番。なのですが、待合室のソファからなかなか離れようとしません。しがみついています。母親とお姉ちゃん、二人がかりで手を引っぱっても、足を踏ん張っています。すったもんだの末、弟クンは、母親と一緒に、やっと、やっと診察室へ。 すると、中から、突然、 「やめてくだ

        街で聞いたコトバ/ワクチン接種会場で。下剤?

          【短編小説】夫が嫌いな妻のための完全犯罪講座(後編)

          【前書き】 前編にも記載しましたが、じぶんで生み出したキャラ「夜叉ヶ池さん」に引っぱられて、ヒンシュクものの小説を書いてしまいました。内容がご不快だったら申し訳ありません。フィクションとして、単純にお楽しみいただければ幸いです。みなさま、健康にはくれぐれもご注意ください。 【本文】 私が提唱する完全犯罪は、名付けて「健康破壊殺人」です。夫の健康を一日一日むしばんで、病気にさせて、一日でも早くこの世を去ってもらうのです。 その方法のメインとなるのが、食事。次が睡眠。そし

          【短編小説】夫が嫌いな妻のための完全犯罪講座(後編)

          【短編小説】夫が嫌いな妻のための完全犯罪講座(前編)

          【前書き】 じぶんで生み出したキャラ「夜叉ヶ池さん」に引っぱられて、ヒンシュクものの小説を書いてしまいました。内容がご不快だったら申し訳ありません。フィクションとして、単純にお楽しみいただければ幸いです。みなさま、健康にはくれぐれもご注意ください。 【本文】 みなさん、こんばんは。私、今夜の講師を務めさせていただきます夜叉ヶ池と申します。もちろん本名ではありませんよ。 ご存じかしら、泉鏡花。坂東玉三郎さまの歌舞伎にもなりましたわね。ずいぶん昔に、映画にもなりました。駄作

          【短編小説】夫が嫌いな妻のための完全犯罪講座(前編)