ただのいち個人の感想

昨夜、一人の少女が世界中を一つの色で染め上げ、夏の夜空に最後の輝きを魅せ、そして黒い空に溶けていった。

2018年、「個人」での展開が主流であったVTuberのブームから「企業所属グループ」という形での展開が方方で積極的に模索されだした頃、彼女はこの電子の海に降り立った。
右も左も色々と誕生の荒波状態。
そんな中で波に乗り切るというのはなかなか難しいものであったろう。
それでも自分なりに、そして同期や先輩後輩の皆や企業の関係各位各所の皆様と共に今日まで駆け抜けてきた。
初期から観ていた者の一人としては、本当に凄いな…と感嘆する。

それから約6年、いずれは来るのだろうと平静な頭で理解はしていたものの、遂にその時がきてしまった。
こうして実際にその時が来ると感情の方は案外追いつかないもので…とはならなかった自分に対して色々と『冷静過ぎる』『受け止めやす過ぎる』と少し嫌悪感を抱く。
どうしようもないのではあるけれども。
それでもやはり何処かで心情としては受け止めきれない部分もあって、相変わらず"人間"は面倒臭いなぁ…とも思ったり。

そんな蟠りを抱えつつも、旅立つその日までも含めて多くの仲間達と笑顔いっぱいで輝いていた彼女の様子を観ていると、不思議とそういった感情も霧散していった。
そして迎えた「旅立ちの日」。
台風の接近中によるものか、彼女の最後の勇姿を観ようとせんと集まった人々がそれほどに多かったからか、はたまた両方重なってか回線が不安定になりながらも、それで生じた損失なぞ微塵も感じさせない精一杯の輝きを魅せて、世界を"あくあ色"に染め上げて今までの活動に幕を下ろした。

本当に凄かった。
本当に輝いていた。
本当に多くの人々を感動させた。
そして、本当に彼女の涙に多くの人々も共に泣いた。
自分は表面上の感情が終わっているので涙を流す、という事がなかったのだけれども、心中ではすごく泣いた。
最後のTwitter(X)でのメッセージにも泣いた。

普段こういう事は言語化も文章化もあまりしない(しようとしても良い感じに出来ない)のだけれども、とっ散らかった駄文でも語彙力の低い文章でも、こうして記して残しておく方が多分、今後の為にも良いかもしれないと思いここに想いを綴っておく。

改めて、本当にこの電子の海に降り立ってくれて、2期生の面々と共にグループ推しをしようと思わせてくれて、やホロライブを箱推ししようと思う切っ掛けをくれて、貴方の活躍を応援したいと思わせてくれて、今日まで確かに私達に数多の素敵な色の輝きを魅せてくれて…
本当に、本当にありがとう。

「湊あくあ」の新たな旅立ちの道の先にも、日々幸多からんことを心より祈っています。