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ビジネスの成功の指標〜私のサーカスの場合。

先日、地元の大学の起業シンポジウムのパネリストとして登壇させていただいて、瀬戸内サーカスファクトリーのことを、また「夢」キーワードいっぱいに喋ってしまった。

「夢」って、自分にとっては「目標」と同義だから、なにも非現実ではないと思っているけれど、単純に

「ああ、またよい歳して、夢とか語ってしまったなぁ」と、思いつつ家路につく。

しばらくして、このシンポジウムへのコメントに目がいき、ふと見てみると

「すごく良いことをいっていても、案外『利益』はあがっていないようだから、そこはちゃんと見なければならない」といった内容が目に入った。

はて。


利益はどこに使う?がいちばん大事。

経営的に言えば、自分でいうのも何だけどこの未知のジャンルにして結構売上あげてる年もあるんじゃない?と思うけど、たいして利益率が高くはない。

たしかに。

けど、利益率ってなんだ?と思うんです。

例えば、1ヶ月で500万の売上があり、100万純利益があった社長さんが、家庭に持ち帰って、子どもの教育費、家のローン、生活費など、家計に90万つぎ込んだら、残りは10万です。

一方、同じく1ヶ月で500万の売上があり、その中の200万を、自分の大切な社員とか、たとえばうちで言うとアーティストとかクリエーターに支払ったとする。

その結果、純利益がたった20万円だったとする。

500万の売上があったのに、たった20万しか利益がないの?アホちゃう?と思われるかもしれません。

うちは、多分こういうタイプです。

けど、考えてみてください、

うちの事業目的は「現代サーカス文化を発展させる」こと。そのためにはアーティストが生活を成り立たせ、創作や稽古に向かえる環境を整えなきゃいけないのです。それは、家庭のなかで、子どもを育て、家族が安心して夢をもって次の世代に繋げるのと同じこと。

ということは、利益がたった20万しか出なくても、本当は220万円利益があったうち、家族に200万使ったと同じことだと思うんです。


何を目指すか?人生は短い。

そりゃもちろん、家族を養い、大切な社員やアーティストを養い、かつ自分も裕福になれれば最高かもしれない。

けど、そういうのって、すごくレアだったり、短い期間しか実現できないことだったりするし、それができないことを失敗とか不出来と考えるのは、まったく違うと思うのです。

そりゃ自分だって、お金がいっぱいあればやってみたいことはある。

けど、それが「目的」じゃないし、それがあれば幸せ?っていうと、そうとも限らない。

それよりは、(自分の場合)一緒にやってるスタッフやアーティストがHappyだったり、すごく良い発想が出てきて皆で手を叩き合ったり、

そんなのが最高に幸せだから。

その瞬間をつくるために、皆に分配し、少し残る。

それがいちばんじゃないのかな?って思う。

むしろ聞きたい。


あたなにとって、ビジネスの成功とは、なんですか?

瀬戸内サーカスファクトリーは現代サーカスという文化を育て日本から発信するため、アーティストをサポートし、スタッフを育てています。まだまだ若いジャンルなので、多くの方に知っていただくことが必要です。もし自分のnote記事を気に入っていただけたら、ぜひサポートをお願い申し上げます!