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本とつながり、人と繋がる

本棚を整理して見やすくしたら(これまでは量が多くて並べた本の裏に隠れているものが多すぎた)それぞれの顔がしっかりと見えるようになり、ついつい手にして読んでしまう時間が増えた。

やっぱり本の存在を感じられる空間はいい。子供の頃から理由なく毎日本屋に通っていた。幼いなりにストレスを感じた時には、そこにいくと魔法を浴びたように消えてしまう気がした。

この状況になってあまり行かなくなってしまったけれど図書館も大好きだ。

昨年、上映期間を逃してしまっていた「パブリック 図書館の奇跡」

をやっと観れた。

どことなく昨年観た「シカゴ7裁判」と通じるものがあった。

社会の現実に抱く疑問、批判、抵抗・・・

怒りをどう表現するのか、というところが似ているのかもしれない。

どちらも来るぞ来るぞ、と怒りの爆発のカタルシスを待ち構えていると肩透かしを食う感じ。

もっと静かに知的に進み、現れる。

最近、目にする世界の状況にため息をつくしかできない、心痛めることしかできていない現状が不甲斐ない。そんな思いがあるからか、主人公たちの行動が沁みるのかもしれない。

本、知の宝庫である空間に流れ込む、とても原始的で純粋な欲望。

知をどう使うか。どう行動するか、それはその人の力。

そして人との繋がり。

「本が好きで、人が好きなら〜」という冒頭の言葉が響く。

ラストシーンで文字通り全てを脱ぎ去った主人公たちが、ものすごく理知的に見えた。



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