映画『ジョーカー』どうあがいてもカリスマ
割と序盤からジョーカーの片鱗あった。
危険だとか、ヘヴィだとかいう前評判が巷を駆け抜けていた本作。
映画界隈で話題のど真ん中。
これを逃すわけにゃいかんぜよ。
チケットを握りしめ、私は勇足で劇場へ赴いた。
面白い…。
主人公を取り巻く環境や、精神疾患であったり、ジョーカー誕生の根幹となる背景が「めちゃくちゃ具体的」に描かれていた。
ゴッサムシティが「本当にある感」が強い。
虐げられ、社会から見捨てられ、病んでいくアーサー。
生々しい具体性を持つその姿。
俳優の怪演も相まって、
アーサーがジョーカーとして自覚を得ていく過程(あえて覚醒とは言わない)が悲壮感を持ちながらも、どこか納得いくような流れで描かれる。
アーサーは、なるべくしてジョーカーになったのだ。
あのアメコミの最狂残虐ヴィラン「ジョーカー」に、少なからず気持ちが寄っていってしまう所に本作が話題となった原因がある気がした。
…だが!
私が最も良いと感じたのはそこじゃない。
難しい事をごちゃごちゃと考える必要もなく。
ストーリー的要素を覆い隠すぐらいの「キャラとしての魅力」。
ジョーカーのかっこよさが圧倒的だった。
※多分、ここからは非常に頭の悪いレビューになります。
改めて、ピエロで殺人鬼ってめっちゃよくない?
人を笑わすために、本当の顔を隠しているのに、その仮面の笑顔で人を殺すって…
かっこいぃ“〜〜〜〜!!
気狂いピエロ最高〜〜〜!!!
最後の方とか躊躇いないからね。
すぐ殺すから。
最高。
あと劇中、初めて人を殺した後に1人でダンスを踊るシーンがあるのだが、それがめちゃくちゃ良かった。
いや、その顔で!
血の飛び散った体で!?
ピエロ姿で殺人後にダンス!!?
かっこよすぎるやろ…
アーサーやっぱ頭狂ってるんやん…
さらに、本作のジョーカーは殺す動機の根幹に「虐げられた辛さ」みたいなものがあるから、それに共感する人々が集まってくる。
(いわゆるデモ活動のような事が作中で起こる。)
ピエロのお面をつける群衆の中、ジョーカーが炎をバックに立ちあがる、その姿…
どうあがいても、カリスマ。
ビジュアルとキャラ付けの天才。
何しても絵になる。
あと、予告を見てもらえればわかるのだが、作品全体を通して色味の「緑」が強い。
それが、たまらなく好きだった。
どの画面も、色と構図が見てて気持ちいい。
そこで赤色のジャケットとか着るからさぁこのピエロは…
かっこよすぎるだろ…
以上、映画『ジョーカー』のレビューでした。
今年のハロウィンは、不細工な量産型ジョーカーが溢れかえる地獄になるだろうな…。
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