書評ブログ「インクの匂ひ」 vol.1
部類の本好きのわたし。どうせなら読んだままにせず思いっきり主観の入った書評を書いてみたいと思い立ちました。この記事がきっかけとなり、実際に読んでくださる方がいたらとても嬉しいです。
≪読み終わった本≫
『キッチンで読むビジネスのはなし』 一田憲子
本屋さんで物色していた時、タイトルに惹かれて手に取りました。書いたのは「暮らしのおへそ」という雑誌で編集ディレクターをされている、ライターの一田憲子さん。一田さんの本なら買わなきゃでしょ!と、カゴに入れました。ビジネスのお話なのにキッチンで読むの⁇と、タイトルにも興味津々。記念すべき「インクの匂ひ」投稿第一作目は、こちらの本をご紹介します。
≪読み終わって…感想≫
一田さんが大好きな11人の社長さんへのインタビュー記事がまとめられた1冊。むかし、私がその社長さんの書いた本を読んだことのある方も紹介されていました。
雑貨店、パン屋さん、せっけん屋さん、ジュエリー屋さんなどなど。色々な業種の社長さんに一田さんが「ビジネスのこと」についてインタビューするのですが、11人の社長さんに共通していると私が感じたことがあります。
・ハッキリとしたビジョンを持っている
・人のために何ができかという視点でビジネスを考えている
・成功するまでに挫折を経験しているが本人はそれを挫折と思っていない
・そして挫折をもろともせず、すぐに次の行動に出る
・人とのご縁を大切にしている
そして、その事業で成功したとしてもそれで良しとせず目線は新たなところに向けられているのです。それぞれの社長さんのインタビューで感じたことを一田さんは ”私の暮らしに取り入れてみたら” と、聞いて終わりにせずこの貴重なお話を自分なりに咀嚼しているのです。自分のブログを立ち上げ、そこで本のことについて書いてみたいと思いながら、なかなか行動に移せていなかった私は、この一田さんの行動力に刺激を受け、ようやくこうしてブログを立ち上げることができたのです。
登場する11人の社長さんの写真も掲載されているのですが、皆さんとてもいい笑顔をされています。そこには自分の信念か明確にあり、しっかりと地に足をつけて生きている雰囲気が写真を通して感じられるます。そして、一田さんの文章にはとても優しさを感じることができ、ほっこりということばがピッタリとくる文章を書かれています。やはり文章にはその人の人となりが表れるものなのでしょうか。
≪ふせんを貼ったところ≫
・引田ターセンさんのお話し「やりたいことはなんなのか、死ぬほど考えなくちゃね。みんなそこが足りないんですよ。つまりビジョンがない。…なんとなくじゃダメなんです。…そのビジョンをとことん考えなくちゃ。…」P61
・一田さんの言葉「世界をくるりとひっくり返し、「私の好きなこと」によって、いかに周りの人が幸せになるか、と考える……。この新たなものの見方で、もう一度すべてを眺めてみたら、世界は一体どう見えるのだろう?P68
・いがらしろみさんのお話し「まずは行動を起こすことですね。何かしらの行動を起こさないことには、絶対に一生何も始まりません。どんなに考えても行動しなかったら考えていないのと同じ。…」P95
・附柴裕之さんのお話し「例えば、『人生にとって一番大切なことはなんですか?』と聞かれたら、僕なら、『一人一人が自分らしく、人生の中でいろんな体験を積んで、死ぬまでの間、最も有益な体験をして、その体験の中から人を助けて、世界をよりよくしていくこと』と答えると思うんです。つまりね、そのシーンにあるのは『愛』なんです。…」P179
≪あとがき≫
今までは読み終わって終わりだったのが、こうして人の目に触れるブログで書評じみたことを書いてみるとその一冊に対する思い入れが少し変わるような気がしました。
このブログ「インクの匂ひ」への最初の投稿に選んだ「キッチンで読むビジネスのはなし」のタイトルに込められた思いを私なりに解釈してみました。
このインタビューは成功した社長さんのお話だけれど、それはビジネス上のことに限らず、キッチンで家事をする主婦を含めたすべての人の日常においても取り入れられる言葉が散りばめられている。だからビジネスのはなしなのに”キッチンで読む”、になったのかもしれないなぁという思いにたどり着きました。
そして、素敵な社長さんたちが愛情を込めた商品を買ってみたい!と思ったのは言うまでもありません。
読み終わり、さっそく次の一冊を手にしました。そのお話についてはまた後日ご紹介させていただきます。
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