書評ブログ「インクの匂ひ」 vol.9
無類の本好きのわたし。どうせなら読んだままにせず思いっきり主観の入った書評を書いてみたいと思い立ちました。この記事がきっかけとなり、実際に読んでくださる方がいたらとても嬉しいです。
≪読み終わった本≫
『一億円のさようなら』 白石 一文
白石一文さんの本はこれまでにも何冊か読んだことがあったので、迷わずに購入しました。厚みもあって読みごたえのありそうだったのが嬉しいところ。さっそく読み進めていったのですが途中からは面白くて止まらなくなってしまい、一気読みしてしまいました。
≪読み終わって…感想≫
リストラにあったものの、2人の子供も素直に成長し、美人の奥さんと時々ホテルのモーニングを食べに出かけるなど、仲の良い夫婦生活を送っていた主人公の鉄平。それが偶然にも妻、夏代が莫大な遺産を相続していた事実を知ることになるのです。夏代はそれを誰にも言わず、しかも相続したとはいえ自分のものではないとして一切手を付けることはせずに弁護士にその管理を任せていたのです。
それを知った鉄平は、かつて自分がリストラにあった際、金銭的に大変だったときにもその遺産のことを話すことなくいた夏代のことが、信じられなくなってしまうのです。
やがて、その事実を知ったことを夏代に告白した鉄平は彼女から1億円を受け取ることになります。社内では憂き目を見ていた鉄平は、大金を手にすると会社を退職します。さて、これからどうしようか…。
特にしたいこともなかった鉄平は、金沢へ住まいを移し新たな人生を歩むことになるのです。
ひょんなことから太巻き寿司屋を始め、怖いくらいに事業は成功するのです。その間、出会った人たちがとても魅力的な人ばかりなのですが、鉄平自身が思慮深く人間的に魅力があるからこそ、そういった人たちが周りに引き寄せられてくるのだろうなと思いました。
そして思ったのが、”女は強し” 。まさかそんな結末になるとは。
詳しくは書かないでおきますので、ぜひ読んでみてくださいね。
読み終わり、さっそく次の一冊を手にしました。そのお話についてはまた後日ご紹介させていただきます。
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