37歳理論
37歳理論。それは、最近レトリカ民の一部で流行している謎の年齢カウント手法だ。レトリカ西東京支部のジョージ(カバー画像に映っている男性)が、この奇妙な算数を提案した。
やり方はしごく簡単である。37歳以下の人間が、いますぐ自分の年齢を37歳にすること、そして、そのまま37歳までずっと37歳に据え置くことだ。
──このジョージという男、37歳になる以前は29歳だった。19歳のとき、彼は自分の人生が今後10年ほとんど変わらないであろうと悟り、次の瞬間、ただちに自らを10年後にワープさせた。先のことを思い悩みながら毎日過ごすくらいなら、いっそ先にいってしまえと考えたのだろう。
では、29歳を過ぎたら? 30歳になったジョージは再びワープした。そう、37歳に。なぜ前回より短めの未来に飛んだのか。それは本人から聞いていないのでわからない。とにかく今度は時計を7年分早回ししたのである。ほとんどカート・ヴォネガットが描く人物のように、彼は現在という未来に、あるいは過去に生きている……。
30歳までに知っておきたかった人生の教訓←死ね
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