見出し画像

私たちを隔てても、リバーは流れ続ける。そしてスガキヤのアレは最悪。

貴船神社は「きふね」と読む。「きぶね」ではない。
水を祀る貴船神社に「濁り」があってはならない。なので「きふね」。

夏に貴船に行くのは避けたかった。
いくら貴船といっても京都なので暑いし、避暑を求めて観光客はワンサカ来るし、それに「2分」に閉じ込められてしまう可能性があるからだ。

冬の貴船に閉じ込められてしまうのも最悪だが、夏の貴船に閉じ込められてしまうのも、まあまあ最悪な予感がする。

絶対に2分に閉じ込められたくなかった私は、貴船神社周辺に到着後、まず「映画内のトリガー」を探った。

例の場所にトリガーはなかった。

おそらく2分の牢獄に閉じ込められることはないだろうと確信を持てた私は、ようやく貴船を探索する気になった。


貴船へのアクセスの正解

これは正解が出た。
バイクだ。貴船へはバイクで行くべきだ。

四輪車はかなり渋滞していたので、自家用車も公共交通手段としてのバスも観光バスも、ストレスのもとになる。

叡山電鉄から徒歩で貴船神社周辺を目指すのは、夏でなければ良いかもしれない。しかしかなりの急勾配であり、体力は削られる。

しかし一方、バイクはどうだ!!
混んでいる四輪車の合間をスイスイと抜けられるし、登山も強いられない!

膝の軟骨をすり減らしたい「サイクリング同好会・ソレイユ」のような人々なら、自転車も良いのかもしれない。しかしソレイユに属していたら、結局鳥人間コンテストに精を出さなければならないに決まっている。

「この記事には、なんだかよく分からない単語がたくさん出てきて嫌だなあ」と思うアナタは、『リバー、流れないでよ』とアニメ『四畳半神話大系』を観てください。観た前提で書いているので、伝わるわけがないです。

観てください

しかも貴船神社には二輪車用のお守りがあるのだ!
公式からのアンサーだ! 二輪車! バイク! それが正解だ!!

さらに、四輪車だとループから抜け出せない可能性が高い。二輪車でループから抜け出せなかった例は、今のところ報告がない。二輪車は安全!

しかし二輪車(バイク)にも欠点がある。長袖長ズボンの着用だ。暑い。暑いが、サボると大変なことになる。ループとかの騒ぎではない。
涼し気な素材のパーカーやパンツで乗り切るしかない。到着したらパーカーを脱いで半袖になれば良いだけだ。
欠点としては、浴衣なども着られないが、どうせ山道で着崩れするので、貴船で宿泊する人以外はスルーで良いと思われる。

そもそもなぜ今、貴船に行ったのか

当然の疑問だ。ヨーロッパ企画のファンならば、一年前に行くべきである。
これには2つ理由がある。
1つ目。『リバー、流れないでよ』が一周年だったので、これを機に行こうと計画したから。
2つ目。どうしても買いたいものがあったから。

お察しの通り主な理由はその2である。

神社の物販……授与している頒布品はブルーオーシャン(吉住の単独より引用)なので、貴船もかなりの充実ぶり。
予定していたもの以外まで、ついつい買ってしまった。
他の神社ならまだしも、貴船まで行くのは骨が折れる。折角だからといろいろ買い占めた。

ブルーオーシャンは広い。撒かれている餌……頒布品はお守りだけではないのだ。
貴船の水で清められたラムネ、七夕の短冊、水占、その他諸々、とにかく色々な角度から私たちを狙ってくる。

こちら側も対策として、財布をパンパンにしていくべきである。否、電子決済も使えるので、財布をパンパンにしなくとも良い。これもブルーオーシャン成功の秘訣だろう。

七夕の短冊は1枚100円とかなり良心的な価格設定だったので(貴船の磁場による金銭感覚の狂い)、お願い事を書いた。

「私と、私の愛する人たちの人生が、すべて上手くいきますように」。

うん、贅沢だ! 100円でこんなことを願うなんて、神様に失礼かもしれない。これがトリガーとなり、ループに陥った可能性も否めない。今振り返ると、かなり危険な行為だった。

しかしこれは目安ともなる。100円でこれだけ願っても、「タイムマシンがなければ」ループは起こらない。意味のある検証結果となった。

これは余談だが、貴船神社周辺のFree Wi-Fiの名前は「パワースポット」である。自分から名乗るスタイル、嫌いじゃない。

何を買ったかは冒頭でネタバレしている。
私は「結び守」を買いに貴船へと赴いた。
『リバー、流れないでよ』愛好家は皆持っているアレを買うために、貴船神社へ行った。

ピンクと水色を買った。

水色は「とある人」に贈った。
その人は誘いもしていないのに二条の『リバー、流れないでよ』の舞台挨拶に来ていた。
『あいつが上手で下手が僕で』も観てくれている。
ライブ後に打ち上がって終電を逃し、一緒にホテルに泊まったこともある。
ライブ後にダラダラと英國屋で2時間粘ったこともある。
平たく言うと、私と「とある人」は友人である

この年齢になって友人ができるとは思っていなかった。
二人ともお笑いライブに行くが、誘い合って行ったことは数回しかない。
マンゲキフェスのために、「二人とも2枚チケットを申し込みましょう」くらいのレベルだ。なのに、出会う。
「面白いもの」への感性がまあまあ似ていて、会話の間を埋める気遣いも必要ない。本を途中まで貸したら、「早く続きが読みたかったから買っちゃった」と返ってきた。
一緒にいて落ち着く存在。

この年齢になって、そんな関係を築くことができたことは、奇跡にも近い。

『リバー、流れないでよ』内では恋人間のお守りであったが、友人同士で持っていても、何らおかしな話ではない。このご縁を結びたいという願いが、一方的なものでないことを祈るばかりだ。

友人はもうすぐ異国へと行ってしまう。
友人が持つのは水色の結び守。
日本で待つ側の私は、ピンクの結び守。
うん、なんだか、映画にも合っていて、良い感じ……な気がする。

友人にお守りを渡した後、カラオケに行った。
二人で8時間、歌いっぱなしでオールをした。
最後にくるりの『Smile』を歌った。

また会う日まで元気でいてね
どんな話も笑って訊くから

くるり『Smile』より

……エモくないか?!

ちなみに「梶取り守」もあったので、くりぃむしちゅーのANNリスナーな旦那から、私を介して、それも押し付けた。

Captain of the ship,oh!
明日からお前が舵を取れ!

長渕剛『Captain of the Ship』

ヨーソロー!

めっちゃ聖地巡礼

平たく言うと、めっちゃ聖地巡礼だった。
京都に住んでいるメリットの一つに、「ヨーロッパ企画や森見登美彦関連の聖地巡礼がしやすい」がある。

めっっっっちゃ聖地だった。

水は命
ポスターのあれ
っていうかポスター
ふじや。多くの人の初期位置。
ここが初期位置の人もいる。
たくさん熱燗を作らないといけない。

その他にも「いかにもタイムマシンがおいてありそうな場所」とか、「猟銃を持っていないと危険そうな場所」とか、とにかく、めっちゃ聖地だった。

番外

貴船にバイクで行くと、京都産業大学に寄ることができる。
そこのフードコートには、東海県民のソウル・フードである「スガキヤ」のラーメンを食べることができるのだ!
貴船から京都産業大学までの道のりには、ミニストップもあった。何かの歪みの影響で、そこだけが東海地方になっているのかもしれない。

まとめ

貴船へバイクで行ったらスガキヤも食べよう!
今の時期ならハロハロも食べよう!
お前が舵を取れ! ヨーソロー!

東海県民もコイツのことは嫌いです。
普通にレンゲを出してほしい。

ここまで読んでくれたのに意味が分からなかった人へ

『リバー、流れないでよ』、各種サブスクで流れてます。WOWOWでも観られますし、円盤も出ています。今からでも遅くないので観てください。

下記は『リバー、流れないでよ』への愛を綴った記事です。この記事で7人、映画館へブチ込みました。

お暇なときに流れてください。
リバーはいつでも、アナタを待っています!

この記事が参加している募集

いただいたサポート代はすべて「楽しいコンテンツ」に還元させていただきます!