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今の君をずっと抱きしめていたい

3歳の次男の寝顔は天使である。

抱き寄せても熟睡しきっていて起きることはない。上下する胸と私に似た立派なおでこが可愛い、ふにふにのほっぺに触れたり、おでこを撫でたりした後は、顔を引き寄せて思い切り深呼吸をする。

するとふわりと甘くぬくい匂いがする。赤ちゃんのようにミルクミルクしてるわけではないんだけど、ほのかなミルクの匂いとふわふわした体温を感じる匂い。

経験上この匂いは5歳くらいには消失してしまう。

何度この匂いを瓶詰めにできないかと考えたことか。

でも本当は違う、仮に瓶詰めに出来たとしても、なんか違うと感じる気がする。

昼下がりの午後、天使の寝顔、甘いふわふわ、全ての条件が重ならないといけないような気がする。

そう考えるとやはりこの幸せな匂いを嗅げるのは今だけで、私はそれを心底大切にして思い出せるようにしたいと願っている。


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