への字口

ホントと
ほんとの
境界線に
船を浮かべるように

嘘じゃないけれど
ホントじゃないけど
先に
中間色に塗りつぶしたの
ボクではなくて
君の方で

色鉛筆か
クレヨンなのかも
わからないくらいに
曖昧な表現

淡くて
美味しそうな
甘い香りがしたから
ボクも
そっちの部屋に向かった

最初の方で
船を浮かべた境界線は
君のホントではなくて
ボクが描いたほんとの方へ
不思議と

体重計の
赤い針が示したように
一回転するよりも
世界を一周まわるよりも
早く、速く

汽笛の音が
遠くから
聴こえてきた
すぐ近く
ボクの側まで

君は
羨ましそうに
甘い口になったまんま
紅い唇(リップ)の
カタチは
だんだんと
への字に変わっていった

多分だけど
コレは
あくまで
ボクの推測だけど
悔しかったんだよね
君は、とっても、とっても

ボクに
sit(嫉妬)した
座り込んだままで
黙り込んだままで

笑えないような時間を
一緒にボクら
同じ空間で過ごしてた

時間は
とっても
長く感じたけれど
ココは
ジゴクじゃないのにね

真実も
現実も
事実も

どれも
たいしてボクには
美味しそうには
見えなかったんだ

わかる?この感じ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?