とげまる

キライな気持ちを
ノートに書き出すと
尖った口先は元に戻った

誰かさん宛ての悪口が
まるで他人事のような顔で
自分とは無関係のように
ただそこに置いてある

翌日の朝
僕が声に出して発音すると
ちょっと新しくなった心は
嫌な気持ちになるのではなく
昨日は思いつかなかった
昔の横顔を懐かしく思いだした

色々なエピソードがそこにあって
鼻歌のようなメロディが
僕の心の棘先をちょっと丸くした

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