ト・ツ・テ・オ・キ

とっておきの
君のために
わざわざ
買っておいた
ボクの気持ちを
ホントの取って置いた
この気持ち

君のこと
大好きな
君の顔だけを
頭に思い浮かべて
部屋の模様替えするように

ボクの
心の奥にある
君専用の部屋の
南京錠の鍵を
誰にもバレないように
こっそりと開けて

陽あたり良好の
南東向きの
15㌢開けた窓から
優しい風が吹いてきたから

ボクは
久しぶりに
風に乗せるように
唇をちょっと尖らせて
ヘタッピに口笛を吹いたら
君にも届きそうな
イメージだけを
この手に握りしめたまま

知らず知らずのうちに
あまりにも
気持ちが良くなって
つい眠ってしまった

目が醒めたら
ボクの部屋には
ある曲が鳴っていて

その曲は
ボクが
ついさっきまで
口笛で吹いてた曲で

こんな
偶然もあるんだね
と小さく呟いたら

君は
ボクに

あなたと私は
運命だから

何でも
どんな些細なことだって
わかるから
不思議と
自分のことみたいに
わかっちゃうから

もう何も
余計なことは
考えなくても

そんなに
熱心に
心配しなくても

私は大丈夫よ
と優しい声で答えてくれた

ボクは思った
やっぱり
間違いないって

ボクに
とっての
あなたの存在

それは
子供の気持ちを
柔く
先っちょを軽く
綿毛で摘む(つまむ)ような

とっておきの感覚、だったんだって
今、気づいたよ

もう
迷わないから
慌てないから

ボクの中に住む
君の存在感を
なくさないように

もう一度
足元を確かめるように

ト・ツ・テ・オ・キの時間

騙されたと思って
素軽い気持ちのまま
今のこの感じ

君と試してみよう

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