ゴックン

さっき書いたという
朝、目が醒めて
頭ん中が徐々に冷めてきて

今日、一番最初に
ボクがついた嘘を
君は、ホントに許せるの?

日記のようで
実はただの虚構(Fiction)

昨日まで逃避していた
ボクの現実とは
全く違う顔をした
そのはなしは

ボクのことは
この気持ちは
裏切ることはしない、あえて

どうしてなのか?
それも、会っても
ボクは聴かない
聞いたりはしないから

眠剤を飲んだら
直ぐに眠っちゃうし
どうせ、また
アシタも同じような
在り触れた幸せと
優しいあの子の
愛情に包まれ
愛でたく育まれて
ボクは
ハナウタを歌うだけ

タニンに
どう想われても
そのタニンの気持ち、心持ち
人生は
ボクに直接
何にもしない、してくれない

関係ない
無関係なまんま
君とボクは
恋をして、互いに愛しあい
この愛の世界のなかで
見事にフィットしていく

まるで
ヒトツの
ヒミツの存在となるように

ちょっとした
ほんの少しの
違いを受け入れたら
誰もが
幸せで
一杯になったとしても

それを
ホンネでしたくない自分も
やっぱり居て

君たちは
ヒトは、大抵そっちを選ぶ

洗濯物を
ベランダに干すよりも早く
そっちの選択を
先に
済ませたくなっちゃう

どうしても
自分でも
よくわかんないくらいに
謎に充ちた
百科事典には載っていない
問題を問題作にはせずに

自分を
肯定できなかった理由
ホントの自分を
嫌うだけの時間が在る

春・夏・秋・冬
花・鳥・風・月

その間に
君が観たもの
あなたが
見つけた美しさは

そんな嫌いだった
自分の
醜さとは不釣り合いに
精神のバランスを
失ってしまうくらいに

今までの経験も
存在の傷も
嫌悪感も、違和感も
まるで
何もなかったかのような

自然の摂理
死生観、生き物の醜さ、
ボク自身の
気持ち悪さと刷り変わって

世の中の
汚いものすべてを
覆い尽くすようにして

自分自身を
忘れてしまうくらいに
圧倒的なスケールで

ボクらの
哀しみと孤独を吸い込み
たった一滴の海の水
塩っぱい海水と一緒に

生命の尊厳も
ヒトの生死に
込められた真理も

1粒の錠剤
オレンジ色した
ビタミンB2
たっぷりの糖衣錠

ボクが
眠る30分前に
生まれた日の
記憶と一緒に
銀色の蛇口から出た
常温の水道水で

世界の終わりを
そして、
ボクのすべてを

『ゴックン』と
たったの一回で飲み込んだ

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