world is mine

自分がキライで
他人もキライな
僕は

自分がスキで
人にも優しい
君に

ホントのことを
どうして
『言わないの?』
と質問されたけど

僕は
ホントは
君のことだけは
キライ
じゃなかったから

君にだけは
何故だか
自然に
心を許せたから

僕は
ホントは
マジメな
良い子
じゃないんだけど

大人は
そういうのは
ダメだって
みんな
口を揃えるように
言ってきたから

言っちゃ
ダメなこと
ばかりが
頭のなかでは
いつも
いっぱいになって

同じ場所を
グルグルと回って

嫌じゃない
君となら
もしかしたら?

君は
僕を
キライに
ならないかもしれない

嫌いな
自分を
許すよりも
もっと
深い場所で

僕らは
繋がり合える
かもしれない

そんな風に
勝手に、思ったから

ワザと酷い
1番
君が言われたら
傷つくようなコトバを

一所懸命に探した
一晩中、吟味した

必死になって
最低な僕を演出したら
ココぞとばかり
吐き捨てるように

君に
カナリ
強めのアクセントで
思いきり言い放った

それは
一つの
賭けだった

僕にとっては
人生最大の

君が
他のニンゲンと
同じように
僕を
キライになったら

すべてを失って
ジゴクに
堕ちることは
何よりも明白

凡てが
予定通りの前提だった

それでも
僕は
君の
ホントの
気持ちを
確かめるために

あえて、試した

そして、ついに
結果が発表された

君は
僕の
渾身の期待には
応えてくれなかった

完全に
裏切った
わけではないけど

案の定
僕の言葉に
ひどく
傷ついてしまった

君は
僕から
次第に
離れていった

君は
現実として
キライになった
そして、
逃げるようにして
僕を避けた

暫くしてから
そう、いつの日か
ムシノシラセが届いた

君が
今も変わらず
僕の知らない何処かで
幸せに
暮らしているという
そのお知らせは

ホントは
僕を
傷つけたりはしなかった

だって
僕は
君を
キライになったこと
一度も
なかったからね

それは
たしかに
君には
伝えなかった

僕は言わなかった

けれど
僕にとって
それは
ダミーではない

たった一つの
ホントの
感情だったんだ

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