式波-Shikinami-

在るのは

触れた、触れたのは

カタチだけ

リンカクだけ

中身はカラッポ

何も無い

感情も、感覚も無かった

しかも、ヘンゲンジザイに

ウツリカワリつづける

物語は始まったばかり

終わらないBGM

エンド・ロールはまだ来ない

やって来なかったもの

手に入らなかったもの

探していた

旅人にもなったけれど

ショギョウ＆ムジョウの響

シキソク＆ゼクウの

世界観のなかで

空を見上げたら

見えたもの、瞳に映ったものは

ただの、タダの

美しさだけだった

君という華が一輪だけ

太陽の光に照らされて

月明かりに照らされて

僕のクロさに

ウシロに居た

ネガティヴ・マインド

ワールド・イズ・マインに

優しい聲で語りかけるように

母親の母性本能よりもずっと

近く、傍にいた存在、生命

やっぱり、僕、知らないような

君に再会した瞬間

『やっぱり、来たね』と呟く

君側のキモチは

まだ、理解なんてできない

たった今、何を考えてるのかも

知りたくないのではなくて

知らないだけ

音も、色も、味も、心地も

知らなかった

恥ずかしくなる、また、今日も

君だと決めつけちゃったから

その嫌らしさが

忘れられない、一緒、一生

永遠のように、響いていく

チュウシン、核、コアに在る

まだ、知らなかった自分

自分自身、確かな自信と

今から調度

五分後に待ち合わせた

僕が間に合うように

時に間に合うように

カタチだけを整えて

今を、今、準備する