残された宿題

夢をみたけど、わすれてしまった
わるい夢なら、ホントに嫌な夢だったら
目が醒めた時に憶えているはずさ
良い夢だとしても
ボクはわすれてしまうんだ
さっき、自分がみた夢の内容を
なにもかもに違いはない
現実と夢に指でさわれる
境界線が丸でないように
すべての概念に触れられるのなら
美しさもまた、醜さもまた
君はボクを
ボクはやっぱり
君を
一糸として疑うこともなく
昨夜の夢のようにして
翌朝もつきあったのだろうか
全く同じ顔
全く同じ表情
そして、ボクと全く同じタイミングで
君は、今朝も、顔を洗う
なにもかわらなくていいじゃない
ボクがそう言うと
君はいつも困った顔をしていたね
その理由なら
ついさっき、ボクにもわかったよ
ボクにはわかるんだ
君の気持ちが
君の心に
ボクのまんまるの人差し指の先で
ゼリー状の繭(マユ)に
ほんの、軽く触れたかのように
そうなんだ
とても不思議なことだったけれど
なにもこわくない
きもちわるくない
頑なだった偏りは全部融けちゃった
固体から液体、液体から気体となり
やがて、この世界の一部となった
それがボクであったらいいのに
そう思った君を
君側にあった始まりの意識を
ボクは解読した、宿題はおわった

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