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北海道の大学生seriが、美大受験漫画「ブルーピリオド」にハマるわけ。

「ブルーピリオド」 30字で
高2で絵画の魅力に気付いた主人公・八虎(やとら)が、藝大を目指す物語。

個性的だけど、どこか人間らしい登場人物達の、言葉が魅力。
みんな強烈に好きなことはあるのに、どこか突き抜けられない。
そんな姿に共感するから、ハマってしまう。

「ブルーピリオド」の魅力を、
私が好きな登場人物達の言葉を借りて、
語ってみようと思います。

矢口八虎「好きなことをやるって、いつでも楽しいって意味じゃないよ。母さん・・・。」

主人公八虎のお母さんが、誰かと電話している。
「絵なんてわかんないわよ。うまいか下手かなんて。でも、好きなことだから頑張れるんじゃない?」
「好きなことをやるって、いつでも楽しいって意味じゃないよ。母さん・・・。」

八虎の好きは「絵」で、私の好きは「食」。
でも、もがきながら焦りながらやっている、根本は同じ。
でも、人前でいい子ちゃんを演じてしまうのをやめられる手段である、根本は同じ。

私がなんでvegan生活をしたり、数万円のコースを食べに行ったり、しているかなんて、わかんないんだろう。
それなのに、「ずっと食で生きていくんだよね。わくわくするね。」とか言われてもさ。

好きなことをやるってことは、
裸の自分に向き合い、闘うこと。辛い、寂しい、苦しい。

好きなことをやらないってことは、
裸の自分に服を着せて、何枚も着せて、隠すこと。なにもない。


佐伯先生「好きなことは趣味でいい。これは大人の発想だと思いますよ。」

美術に興味を持ち始めた八虎。
「先生、食べていける保証がないなら、美大に行くメリットって何ですか?」
佐伯先生「好きなことは趣味でいい。これは大人の発想だと思いますよ。頑張れない子は好きなことがない子でしたよ。好きなことに人生の一番大きなウェイトを置くのって、普通のことじゃないでしょうか。」

高1・2の時、文化祭実行委員で装飾部門を担当した。

周りからは、総務部門か会計部門でしょ、と言われていた。
親からは、絵のセンスがないと言われた。美術で優秀作品に選ばれたことなんてなかった。

でも、やりたかった。
文化祭で一番ワクワクする瞬間。
それを自分で作りたかった。

でも、ここで終わった。
今の今まで、デザインやアート・絵から距離を置いていた。
あーーーーー。

何かやりたいことが明確にある人は、
「ライクドリブン(好きなことに向かう)」か「ビジョンドリブン(理想に向かう)」。

どこかで聞いた。


好きなことをやるってことは、
裸の自分に向き合い、闘うこと。辛い、寂しい、苦しい。
でも私は、「ライクドリブン」の人間。
やるっきゃねぇ。

森先輩「あなたが青く見えるならりんごもうさぎの体も青くていいんだよ。」

美術の授業。「私の好きな風景」という課題。
八虎「渋谷の早朝の景色って見たことあります?静かで、青いんすよ。」
森先輩「あなたが青く見えるなら、リンゴもウサギの体も青くていいんだよ。」

自分のフィルターを通して見た世界を、表現していい。
安堵。自己受容。

自分の世界を表現しなかったら、リンゴは赤くて、ウサギは白い。
自己を殺す恐怖。自己解離に気付く。

余談だけど。
この美術の授業で、八虎の友達・純田は騎乗位の時の彼女のおっぱいの絵を、赤で描く。その純田の感性も、感性を素直に表現するところも、私は好き。
食欲・睡眠欲・性欲って満たされてる時、幸せだよね。


龍二「俺の好きだけが俺のことを守ってくれるんだと思ってるけど、自分が何を好きなのかさえ、時々わからなくなる。」

女装家で、バイセクシュアルな龍二。
「俺の好きだけが俺のことを守ってくれるんだと思ってるけど、自分が何を好きなのかさえ、時々わからなくなる。
信じてくれないかもしれないけど、俺、ずっと好きな女の子がいるんだ。
男の魅力も知ってる。
でも、こんな格好してるし、男だけが好きならわかりやすかったのにね。」

「自分の本当の好き」は、わかりやすい言葉で表せない。

taSUKIは、カレー屋の美味しさを伝える場所じゃなくて、
スパイスの魅力を通して私の食への考えを伝える場所。
だった。
カレーが好きでカレー屋さんやってます、ならわかりやすかったのにね。


「好き」について迷ったり、考えたりしてる人、全員へ。
(活字ばかりの自己啓発本が苦手な人へ笑)
届け。




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