TO THE TOP -10 years later 2 Moment of Fate -

この10年をどうやって振り返ろうかをずっとずっと考えてきたんだけど、いろんなところで語ってきたこともあるので、試合という切り口でこの10年を振り返ってみようかと思います。

運命の日、2015年9月8日。
私はリビングで夕食を食べながら、テレビを見ていて。
ママさんバレーをやっていた母はテレビで国際試合があると必ずバレーボールを見てたから、私もぼんやりと画面を見ていただけでした。
その瞬間がやってくるまでは。

そう、エジプト戦で祐希さんの最初の得点がバックアタックで決まった瞬間まで。

その瞬間の衝撃はもう思い出せないけれど、そのプレーを見た時、「誰?これ?」と思ったことだけはよく覚えています。その試合で、大活躍した19歳の石川祐希さんが男子のバレーボールって面白いということを教えてくれました。

この試合を見て私と同じように思った方は本当にたくさんいたのではないでしょうか?この映像を見て分かるように会場だった広島のグリーンアリーナは代表の試合とは思えないほどガラガラでしたが、試合を追うごとに、日本男子が勝利を上げていくのと呼応して、この後の大阪ラウンドでも観戦者は増え、最後の東京ラウンドでは会場はほぼ埋まっていく変化を見届けました。私自身も予定がなかったら現地に行っていたと思います。

その時の結果は5勝6敗の6位でした。
それが当時のチームにとってどんなインパクトがあったのかすらもわからないほどバレーボールのことは何も知りませんでした。

石川祐希さん、そして柳田将洋さんという若いプレイヤーを知り、その二人がこの大会でチームを牽引したことを目に焼き付けた大会になりました。

このチームには見る人をワクワクさせてくれる何かがあったのは確かです。
少なくとも私は見る予定のなかった初戦、1本のバックアタックで引き寄せられ、そこから予定を変更したり、外出中でも試合を見る方法を探したり、結局、ワールドカップの全試合をほぼリアルタイムで見ることになりました。

まさか、そんなことが自分に起こるとは思ってもいませんでしたが。
彼のバックアタックは私が新しいバレーボール観戦という沼の扉を開かせるのに十分な魅力が詰まっていました。

でもあの時の自分に今の自分の沼の深さを語ったら、きっと笑うのでしょうね。
まさか、と。

私自身ですら、ここまで深くハマることはこの時は予感もしませんでした。ただオタクは沼への落ち方を知っているんですよ。
この大会の後、私はYoutubeで祐希さんや柳田さんの動画を探しまくる日々が続き、どんどん、自ら深いところへと向かっていこうとしていました。

全ての始まりの日。

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