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姉との2人旅

夏になり、程よく貯金がたまってきたので、姉と2人で旅行に行ってきた。避暑地に行きたかったので行先はオーストラリア。

 7時間のフライトで自分の体は限界だった。直行便で安いからと夜中に飛び、早朝に着く便だった。珍しく親が空港まで送ってくれ、夕食もおごってくれた。便が雷雨で遅れてしまい、待たされたうえでの搭乗で、すでに疲れていた。

 飛行機では運悪く赤ん坊が近くの席になってしまった。赤ん坊が嫌いなわけではないが、睡眠妨害されるのは話が別だった。気圧で限界の耳に鳴き声が私に追い打ちをかけた。飛行機が大好きな私だが、こんなに早くついてくれと思ったのは初めてだった。
 
 ようやく到着すると余計に疲れがきた。席でぐったりとしていると、「あの~」と搭乗したときに席を交換した家族からわざわざ「ありがとうございました」再び感謝を伝えに来てくれた。疲れが全部吹き飛んだ。そんな気がした。

 初めて乗った長距離ロープウェイに2人でガクブルになった。強風で揺れるゴンドラにびくびくしながら山の美しさに二人で無言になる。太陽できらめく海と山が近くに状況にしばしの間感動に浸っていた。
 
 少しづつ揺れに慣れてきた頃に思ったことがある。最近こうやって、楽しい、怖い、寂しいと感じることが少なくなってきたなと。ずっと同じ環境に身を置いているとなんだか自分を失っていく気がする。そのことに気づいてからは急にやる気が出てきた。姉の手を引いて色んな場所を回った。

数少ない今年の夏の思い出の一つである。



ローウェイの写真。ここからさらに上る


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